SPEAKERSIMは、手軽に様々な再生環境を試すことが出来る NoiseAsh製モニタースピーカーエミュレータープラグイン。ミックス・マスタリング作業そのままに、ある程度の再生環境違いによる変化を確かめることが出来る。
スピーカーシムでは18通りの再生環境が用意されている。
下段の6つは赤枠で括った組み合わせで空間違いの同じスピーカー(トランシーバー・ラジオ・レコードプレイヤー)となっている。メガホンも3種類あるので実際のところは18通り13種類のデバイス…という解釈が正しいところか(細かいw)。
またスピーカーシムと似たような他社製プラグインとしてAudifiedのMixCheckerというのがあるが、こちらは一見10種類のデバイスの様に見えるが、それぞれのデバイスに数種類ずつのサイズ違いなどのヴァリエーションが用意されている。
→ MixChecker Pro – Audified 〜 様々な再生環境を即座にチェック | ゆめはて.com
サイズ違いのものまで含めると圧倒的にMixCheckerに分がある様に感じられるが、SpeakerSimにはEQやリミッター・LO-FIなど、微調整が可能となっているので結果どっこいどっこいの軍配となりそう。
SpeakerSimの音色調整の機能を見ていきましょう。
まずはLO-FI。
“LO-FI”と”DIST”による2つのノブで音の崩れ具合を調整出来ます。LO-FIはビットクラッシャー的な、DISTは倍音を加えて歪ませる働きをしていると思われます。
続いてLIMITER。
ワンノブによるシンプルなリミッターで、細かく設定することは出来ず、かかり具合の大小を調整する事ができます。ここでモノラル・ステレオを切り替えることが出来ます。
続いてアナライザー。
実際に音を流すと周波数分布のアナライザーがリアルタイムで動き、SpeakerSim後の音のイメージを表示してくれます。また、アナライザー画面を横切っている水色の線はEQのQカーブを示しています。
続いてEQ。
ここではハイパス・ローパスのフィルターとローエンド・ハイエンドのシェルビングEQ、そして1kHz固定のピーキングEQが使えます。
各フィルターによるQカーブの変化をざっくりとご覧ください。
(別窓拡大表示可)
シェルビングEQのかかり始めや、ピーキングEQのQ幅など、細かいところは操作することは出来ません。
SpeakerSimのLO-FIやリミッターでは劇的な変化を加えることは出来ませんでした(そもそも不要?)が、ハイパスやローパスフィルターでは、随分と雰囲気を変えることが出来ましたので映像制作におけるMAのお仕事で使うのだとしたらMixCheckerよりはSpeakerSimの方がシーンの雰囲気に寄せやすかったりするかもしれません…知らんけど(笑)
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