ステレオミックスにおける各楽器類の配置

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楽曲制作、後半の作業としてミックス作業が待っているわけですが、その作業の中でパンの配置をテンプレ化してしまうとイイんじゃない?ってお話です。

ステレオミックスのイメージ画像

早速画像からご覧いただきました。

こちらの画像、あくまでもイメージ画像ですので、「どの曲を聴けばこの様に聴こえるのだ!」とか”なし”の方向でお願いいたしますw

分業による、各専門家が携わった(作詞、作曲、編曲が別人)ちょっと賑やかな曲だと、こんな風に聴こえるのではないでしょうか。

最近の楽曲で、歪んだギターがガッツリ聴こえるアレンジでは、左右に2本のギターが振り切って配置されており、フレーズによってはギターの壁がスピーカーの間に立ちはだかって聴こえたりするものもあります。歪んだギターもすっかり市民権を得たものだw

この画像のままでは、ちょっとゴミゴミしていますのでちょっとスッキリさせましょう!

ドラムキットのステレオイメージ


ドラムキットだけを残しました。
ホントはもうちょっと上下が圧縮された感じになりますが、画像加工の都合ということでw

この配置を見て、何か気付いていただけますでしょうか?
実は、この配置…ドラムキットを客席側から見た配置になっています。(ハズw)

心配なのでちょっとドラムの画像を探してみましたが、これ(手持ちの「Addictive Drum 2(以下、AD2)」より)w

シンバルの数が違いますが、あとはおおよそおんなじ感じ。

この方向から見た配置で今回は画像を作りましたが、お好みでドラマー目線の配置に置く場合もあります。また、ドラムの配置に縛られない置き方も間違いとは言い切れないので、あれこれ試してオリジナルの配置を見つけるのもありかも。

ベーシックトラックのステレオイメージ

続きまして、ドラムセットを除くベーシックトラックの配置を見てみましょう。

この画像はちょっとザックリし過ぎているのですが(笑)、概ねこんな感じで、ボーカルなどの主旋律を包み込むような配置がよろしいかと。

幸い、ベーシックトラックに使用する楽器は、ベースを除き、音域に幅(音階ではなく音色そのものの帯域)がありますので、縦方向の音の広がりも期待できます。なので、左右に1本ずつエレキギターやシンセによるコードストロークを置いてみたりすることで全体を包み込むように聴こえてくれます。

また、線の細い音色を選んだ場合、左右1本ずつという制限はなく、間間に敷き詰めるように並べる配置もありかと。

もちろん、ギターを弾かれない方であれば左右に振り分けられたギターの場所にシンセなり他の音色を配置するのもありです。

次に、ドラムも含めたベーシックトラックのイメージ画像をば。

順を追って見てきたことで、大分受け入れていただけたのではないでしょうか。
ドラムキットのそれぞれをひとつの楽器(ひとつのトラック)としてとらえると、随分な楽器の数となってしまいますが、ドラム音源のデフォルトの配置をそのまま使う…と考えれば、それなりにスッキリと捉えられると思います。

楽曲全体のステレオイメージ

そして最後は、冒頭に出てきました楽曲全体のイメージ画像となります。

コーラスやオブリガート(主旋律の隙間を埋める楽器による補助的なフレーズ)を、全体に広がるように配置してやることで、飛び道具の如く、楽曲に彩りを与えてくれます。

これらのトラックは、常に音が鳴っているわけではありませんから、不意打ちを狙って、アチコチに置いてやると面白いと思います。

もちろん、補助的なフレーズであることが大前提ではありますが(笑)

ステレオイメージの上下左右

ステレオサウンドにおける、左右の設置はパンのノブを左右にヒネることで設定できます。では、上下の配置はどうしましょう?

これ、意識して聴いていないとピンとこなかったり、意識して聴いていても「オノレの言う通りには聴こえへんわ!」という場合もありますので、その辺悪しからずです。

音の成分を表すHz・kHzという単位。この単位が低い音よりも高い音のほうが上の方から聴けてくる。
言葉では説明が難しいので画像をば。

実際のところ、声や楽器の音というのは幅の広い周波数帯域を持っていますので、完全に分離して聴こえるのではなく、ほんのり上の方から聴こえる…ほんのり下の方で鳴ってるよね…といった程度の認識になると思います。

だから意識していないと気付けなかったりもするし、意識しても人によっては違った認識になる可能性は否めません。

ただ、間違いなく言えるのはモノラルで聴いたとしても、スピーカーから聴こえる音像は決して点のように狭い範囲で聴こえるのではなく、スピーカーとスピーカーの間にふんわり広がって聴こえているはず。

その広がりの中で、低音域は下の方、高音域は上の方に陣取っているように聴こえませんか?って話です。

各音源の持つ帯域のズレは縦方向に影響しているのでは?と思うわけです。

「スピーカーのツイーターがウーファーよりも上にあるのだから、その影響で上に聴こえるのでは?」という質問に対しては「では、なぜスピーカーのツイーターはウーファーの上に配置されているのでしょう?」という禁断の質問返しで応戦しますw

仮に、これがわたくしの思い込みであったとして(笑)、客観的にそんなズレはないのだとしましても、各楽器の持つ帯域の重複はそれぞれの音色の聴きにくさにつながるのは間違いないと思います。

なので、様々な音色が同時になるような楽曲の場合、各楽器の持つ軸となる帯域を残し、音色に影響のない帯域をEQで削ってやることが、音量の大小以外にも聴き取りやすくする手法として覚えておいてほしいわけです。

左の画像よりも右の画像にあるそれぞれの楽器を表している楕円が縦に押しつぶされているのがお解りいただけますでしょうか?

これ、その音色の持つ帯域を削ってやった事を表してみました。するとどうでしょう、視覚的にもスネアの楕円がよく見えるようになりました(笑)。これ、音でも同じ様に聴き取りやすくなるわけです。

ちなみに冒頭でまっ先にご覧いただきました全体像の画像では、コーラスが半透明になっております。これ、視覚上見やすいように…という配慮もあるのですが、半透明に聴けるような加工を施していることも込めておりました。メインのボーカルよりも出しゃばってくるコーラスも無くはないですが、それは掛け合いなのでまた別の処理。ここではボーカルにハモったりして厚みをもたせるコーラスだったわけですwこれも音量の大小だけに頼らず、EQによる幅の調整で出しゃばらない声を作ってやることが出来ます。

音量の大小を調整するだけに頼ってしまいますと、アッという間にレベルオーバーによるリミッター・マキシマイザーの負担が増えてしまう事に繋がります。

まとめ

ステレオにミックスした音像を画像に置き換えてお話させていただきましたが、伝わりましたでしょうか?

パンのノブをこの画像の位置に設定してやることで、ざっくり配置ができると思います。

しかし、これで完成ではなく、ノブの設定をした後、何度も何度も楽曲を繰り返し聴いてやって、更に微調整をしてみて下さい。まるっきりセンターからひとつずつズラしていくよりもスムーズに配置してやることが出来ると思います。

それでは最後に、書き始めてみたものの、このままではいつまで経っても本題に入れねえwって後回しにしたお話で締めくくりたいと思います。


DTMツールの充実で、最近の作曲事情は非常に複雑化していると思う。その昔、作曲といえば、主旋律にコードを振ってそこから後はアレンジャさんに引き継ぐのが大きな流れだったようですが、最近ではそのアレンジャさんのお仕事も手元でそのまま行うことが多いのではないでしょうか。

それでも、まだ多くのジャンルで作家さんによる分業は行われているわけで、そんな分業で行われている楽曲というのは、非常に込み入ったアレンジがされている印象。

後出しジャンケンになってしまうようで恥ずかしいのですが、以前からハードロック&ヘビーメタル(以下、HR&HM)というジャンルは非常にアニソン向けの雰囲気を持った楽曲が多いと思っていました。

そうこうしている間に、HR&HMっぽいアレンジはアニソンを含め、ニューミュージック、歌謡曲(ここではアイドルさんの歌う曲という意味で)へと浸透していきました。

録音機器の発展もあって、トラック数は無制限に利用することが可能(ハードウエアの性能による制限はあり)になり、ステージにおける再現性を前提としないアレンジがメディアには収録されるように。

ライブはライブで、また違うアレンジだったり、禁断のカラオケ使用だったり(笑)

舞台の上では、お客さんの立っている位置によって聴こえ方が違わないようにほぼモノラル状態のミックスになっているケースも少なくないと思います。(飛び道具の音だけ左から右にギューン!って動かしたりするでしょうがw)

なので、メディアに収める音源とライブの演奏は別物…と捉えるべきでしょうかね。

ということは禁断のライブで鳴らすカラオケは舞台用にミックスし直していたりするのでしょうかね?

そうそう、Yugoさんのとこのサイトで、オーケストラや吹奏楽での配置について、とても詳しく解説されていましたので、一度じっくり読まれておくと、配置のアイデア元になるかもしれません。
吹奏楽の楽器配置ってどうなってるの?オーケストラとの違いについても解説

その他、参考になる他所様のサイト
今更訊けない、DTMにおけるドラムのパン振り基本3パターン | ありんこ書房
今さら訊けない、バンドサウンドのパン(左右の聴こえ方)の基本的な配置 | ありんこ書房

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