ステレオイメージ・音像について〜最近の音楽を聴くときの音像の希望〜【 2023】

Music

スピーカやイヤフォン・ヘッドフォンから耳に入ってくる音楽のステレオイメージ・音像について

最近、音楽を聴くとき苦に感じているのが、スピーカーの真前から聴こえる楽器があったりイヤフォン・ヘッドフォンのすぐ耳元から楽器の音が鳴っていること

実に無粋だ(笑)

以前にも、

「スピーカーから聴こえてくる音は拡散して耳に入るので
 イヤフォン・ヘッドフォンで聴く時
 全ての音が耳に入り込んでくるのは不自然…」

という方向の考え方で作られたエフェクターの話をしたこともありますが
その延長線上の話です
ミックスバランスをヘッドフォンで聴く用に変換するHPL2 Processorをお気に入りの曲にかけてみた

最近、改めて感じたことを改めて整理しようかな……ということです

過去、感動したステレオイメージ・音像の話

PAが必要ない程度の、それほど広くないホールでオーケストラの演奏を聴いた時
あの時の、音の聴こえる…音に包まれる感じ…

多分、あれなんです
ロックなど、ポピュラー音楽においても

確かに音は目に見えている演者の方から各楽器の音はそれぞれ聴こえてくるんだけど、その周りを反響音が広がって包み込んでくる

演者よりワイドに音は広がって届いてくるのだけれど、楽器の音そのものは確かにその楽器のあるあたりから聴こえてくる

これと、スピーカーからのリスニングを比較すると、明らかに不自然なのだ

スピーカーからは、確かにスピーカーとスピーカーの間に聴こえてくる音像も存在するが、明らかにスピーカーの真正面から聴こえてくる音像もいる

つまりパンポットを左右振り切った配置がなされているってこと

これ、最近の主流ですよね

誰のどのCDを聴いても、ほぼほぼイヤフォン・ヘッドフォンのどちらか片方からしか聴こえない音が存在する
(極端な例としてはビートルズの曲で片方からしかドラムが聴こえない…みたいなw)

スピーカーであれば、左右どちらかのスピーカーからしか聴こえていない音があるってこと

今、求めるステレオイメージ・音像

で、「じゃあ、どうしてほしいねん!」ってことですが、スピーカーとスピーカーの間に音像の全ては存在していて、その外側には必要であれば残響音が鎮座してくれて欲しい

イヤフォン・ヘッドフォンの場合、耳元で聴こえる楽器は無しにして、頭の中の目の奥辺りで全ての楽器を配置してほしいってことです

(この図で伝わるだろうかw)

スピーカーとスピーカーの間に、立体的にバンドが存在するかのようなミックス
イヤフォン・ヘッドフォンからわざとらしく聴こえてくるのではなく、頭の中にどこからかバンドが入り込んできているように鳴って欲しい

大体楽器の音と音が離れすぎて、アンサンブルを楽しみたくてもそれぞれが分離し切っちゃってるw

「もっと具体的にどうやねん!」って言われるならば、ズバリ!
Waves S1 stereo Image を使って、左右の広がりを強制的に狭めてます

わざわざパンの振り幅を狭めた音源を手元でこしらえてから聴いているのです(笑)

振り幅を狭めると、波形はこんな感じに変化します

0dBで抑え込まれた波形が戻るわけもなく、ただ音量だけ下げられたような見た目になっています

しかし、これでも両耳の耳元で音が鳴っているようなやかましい楽器は多少なり内側に移動していますので、とても聴きやすくなっています

今回の左右の振り幅を狭めることで聴きやすくなったことは、以前ヘッドフォン用に音源を加工するエフェクターのお話で取り上げましたエフェクターで加工した時に匹敵する改善でした

ほんと、これから新たに繰り返し聴きたい音源を手に入れたとき、この処理が前提となりそうですw

ステレオイメージ・音像についての考察

いつからか、この左右一杯に楽器を配置するミックスが当たり前になってきました
試しに…と思って、松田聖子さんのベストを手に入れて聴いてみました

すると、やぱり昔は左右一杯に振り切ったミックスなんてされていませんでした

80年代のミックスですので、まだレコードでの販売があったでしょうから、今のようにデジタルリミッターでパンパンに音量を詰め込んで、左右一杯に楽器を配置するようなミックスが物理的にもできなかったのかもしれません

じゃあ、できるならやるのか?ってことですね

で、みんなやってるという(笑)

松田聖子さんのベストがホント聴き心地よくってヘヴィーローテーションです

何度も聴いているうちに
「こんな曲にもガンガンに歪んだギターが入ってた!?」
とか
「楽器と楽器の音像の間に隙間もあるのでアンサンブルも堪能しやすい」
とか
「意外と楽器の数、少ないよね?」
などなど、今更いろんな発見をしています

一時、楽曲ファイルを波形で表示した際、表示される枠一杯に波形が広がっている様(ブリックウォール)を海苔波形なんて揶揄していた頃がありましたが、オーディオ・音響的に不具合があるのはもちろんトランジェントが削り取られて何を演奏してるのか、解らんようになってる音源がゴロゴロある

楽曲によって圧縮してパツンパツンに膨らませる処理が必要なのは判る
そもそもエレキギターなんて、アンプで思いっきりクリップさせてるワケですし(アナログ機材とデジタル処理にクリップの効果の違いがあるのだが)

だけど、2mix 全てをまとめて圧縮するのはヤリスギだった

同様に、パンポットの振り切るミックスもどうなの?て思うわけです

ある程度、楽器と声(主旋律)が重なって聴こえるくらいが、アンサンブルを楽しむのに心地いいわけです

投稿後記

こんな風に感じる人…まぁマイノリティーですよねw

だから、そんなミックスでCDが発売されている

なんならね、私の場合はいっそのことモノラルでもいいか?なんて思う(笑)

とはいえ、せっかく左右に振る機能があるのだから、ちょっとずらすくらいのことはしてもいい……
ってか、やった方がいいですわね(笑)

各楽器の音像がほんのり重なるくらいの広がりでありながら、なっている楽器全ての音はひとまとまりに集まっている

そんなステレオイメージ・音像を求めてしまう今日この頃です

今後、自作曲のミックスは可能な限りその方向で行こうと思います

でわでわ


P.S.
この投稿を寝かしている間に(笑)
Sonyから耳を塞がないヘッドフォンが登場(2023年2月3日発売予定)

ソニー ワイヤレスイヤホン Float Run/amazon

あれ、もしかして私以外にも耳元で鳴る、左右どちらかに振り切ったマキシマイザーパンパンのやかましさに苦しんでいる人がいた?……なんて思っていたら、どうやらリモートワークのイヤフォンつけっぱなしによる室内の物音に気付けない問題の方だったらしいw

とはいえ、この形状なら私の方の問題にも効果があるかも?
ちょっと気になります

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