TikTok (ティック・トック) から学ぶDAW / DTM

DTM

TikTokってアプリが話題になっていましたが、私は全くやったことがありません。TikTokを話題に挙げていますが、全くTikTokについて掘り下げません。
ここではTikTokが話題になった理由のひとつから、DAW / DTM に活かせそうなお話をしてみようかと。

TikTokとは

TikTokというアプリは動画を撮影して15秒に編集してまとめるアプリ…ということでいいよね?

ちょっと調べてみましたらフェレットさんところで紹介されていました。
「Tik Tok」が流行した2つの理由|ferret [フェレット]

口パク動画っていうんですねw

つまり、全くゼロから自分で何を撮るか考えるのではなく、あらかじめ課題とでもいいますか、フォーマットが用意されているから、それに沿って撮影をすればいい。
お手軽に15秒動画を作ることが出来ると。

そしてその動画をコミュニティで共有できるって仕組みのようです。

TikTokの共有しやすい仕組み

動画の共有といてばYOUTUBEやニコニコ動画などがすでにあります。こちらの方が自由に好きな動画を作れて、共有することが出来る。しかし、YOUTUBEやニコニコ動画では、ある程度のチャンネル登録者がいないと動画は広がらない。ところがTikTokのコミュニティでは、はじめての投稿でも拡散する可能性があるらしい。

“世界一TikTokを愛する男のブログ”のとあるエントリーTikTokは良い動画が一瞬でバズりやすい。それは例え、あなたの最初に投稿した動画だったとしても。から始まります。
誰も気付いていないTikTokの本当のイノベーションを語る – 世界一TikTokを愛する男のブログ

このブログの運営者TikTok専門家/TikTokerさんは一言で表せば、YouTubeは「信用経済」「評価経済」時代のプラットフォームなのである。という。
ちょっと難しい表現ですが、ようするにYOUTUBEはリピーターの常連さんがいないことにはバズりにくい…ということでしょう。

つまりYOUTUBERさんには下積みが必要な仕組みになっている…ということでしょうか。

TikTokerさんは、多少の例外を認めつつも、TikTokの方がバズりやすいと言う。

TikTokのひみつ

YOUTUBEに比べTikTokの方がバズりやすい…という根拠はなんだろう?

TikTokerさんの件のエントリーを読み進めてみるとTikTok最大のイノベーションという見出しがある。

TikTokでは無名の人が投稿した動画でも数百人もの人が見てくれる可能性を持つのだそうな。YOUTUBEではじめて投稿した動画が数百もの再生回数を数えるのに何日かかることでしょう(笑)

それがTikTokだとすぐに叶うらしい。

どういう仕組なのか?と思いながら読み進めてみると、TikTokのオススメコーナーでは、人気のある動画(再生回数や“いいね”がされた実績のあるもの)が基本的に流れるようになっているが、10〜15本に1本の割合で“いいね”がされていなかったり投稿されたばかりの動画が混ぜられるようになっているらしい。

それはYOUTUBEでもるのでは?と思ったが、よくよく思い出してみても確かに投稿されたての動画がサイドカラムのオススメに並んでいることは記憶にない。

ましてやYOUTUBEではサイドカラムに表示されても、それを視聴者が選ばなければ再生されることはない。他の作業中に垂れ流しで観ている(観てないw)場合なら、自然にまぎれてくるのだろうが、そんな時に再生されたものは記憶に残らない。

その事を考えれば、確かに良い仕組みな気がする。

ただ、TikTokでこの仕組が成り立っているのは15秒というフォーマットが前提だから…ともTikTokerさんは言う。

TikTokでは15秒のショートムービーが前提だ。例えつまらない動画がたま〜に流れてきても、それを視聴することの負担は小さい。15秒のうち、せめて最初の7秒は見てみて、面白くならなさそうなら途中で辞めて次の動画に進んでしまってもよいだろう。

どうやらこの15秒…もっといえばはじめの7秒がキモっぽい。

TikTokからDAW/DTMへ置き換える

新しく創った曲など誰も知らない。

当然だ。

だけど聴いてほしい。

となると、はじめの7秒にツカミを聴かせなければならない。つまりサビ(コーラス)ってことになる。

いや、ヴァースがツカミとして機能するほど魅力的なメロディならそれでもいい。

とにかくはじめの7秒が大事。

これは音楽にも言えることなのではないだろうか。

すでに購入してくれるファンがいる場合を除けば、ウェブ上で公開する目的は「聴いて!聴いて!」ってこと。

ブログに貼り付けるなりツイッターでつぶやくなりすれば、創った音源を再生させるプレイヤーは多くの人の目に留まる。しかし、それを再生してくれるかどうか?…といえば、多くの人は素通り。

やっと聴いてくれた人は、はじめの数秒で判断する…ということになる。

ここでもTikTokの件で出来た7秒、せめて15秒という時間にしっかり聴いてくれている人の心を鷲掴みにしなくてはいけない。

逆に言えば、好き嫌いの判断をしてもらうのに、それだけの時間しかいらない…しかないという事になる。

まとめ

少々乱暴な言い方になりますが、ブログとツイッターの連動というのは、ガッツリ書き溜めたアーカイブを小話で紹介する仕組みと言っていいと思う。

ツイッターという140文字制限のあるコミュニティでは、タイムラインに次から次へとフォローしている人のつぶやきやリツイートが流れ流れていく。その中に、ブログエントリーの紹介を紛れさせて露出を増やす。多くの人が利用している仕組み。

これを音源にも置き換えてみる。

最終的には販売できるコンテンツまで用意できていれば、そこをゴールとする。しかし、まだそこまで用意できていない人は自身のブログやSoundCloudなどの音楽に特化したSNSをゴールとして設定する。そして、ツイッターにつぶやく。ひたすらつぶやく。繰り返しつぶやく。嫌われない様に告知以外の他愛もない世間話も織り交ぜて(←なんだか嫌なヤツみたい)。

このつぶやきで露出する音源は15秒もあればいい…ということはならないか?

この15秒で気に入ってくれた人は、更にリンクをたどって他の音源を聴いてもらえばいい。ここではじめて16秒以上の音源を聴いてもらえばいい。そして、それ以上気に入ってもらえた人に対してはフルバージョンを有料コンテンツとして用意しておく。

有料コンテンツとしてフルバージョンを用意するのだとしたら、うかつにフルバージョンを無料でばらまくようなことはしない方がいい。フルバージョン以上の価値を付加できるモノを用意できるのであればいいが、そうでないのならフルバージョンが有料であれば無料でバラまくのは途中までのショートミックス。

ゴールにあるコンテンツは1枚のCDでもいい。

しかし、その下に用意する試聴音源は出来るだけ種類を多く用意する。可能であれば全曲用意した方がいい。もちろんショートミックスで。

そして、更にバラマキ用に用意する音源は15秒程度のもの。

この15秒に収まるのであれば、サビに限らずヴァースを抜き出してもいいし、ヴァースからコーラスにまたがるところを抜き出してもいい。とにかくはじめて聴いた人がグッと掴まれる部分を抜き出す。しかし、そんな判断出来るわけがない。だからいろんなヴァージョンを用意する。15秒ヴァージョンをバラまいて、掴めた人にはワンコーラス聴いてもらう。そして何曲もワンコーラスを聴いて気に入ってくれた人は、フルコーラスで入っているコンテンツを買ってもらう。こんな流れを用意することを目標に曲を創り、仕組みを作る。コレが出来れば、あなたのファンを自動的に見つけてきてくれる仕組みが作れるんとちゃうでしょうか。

でわでわ

P.S.
どうにか15秒だの7秒だの…ってお話をまとめ終えたついさっき、タイムラインにこんなつぶやきが流れてきました…

出だしの2秒で掴め!ってことらしいですw

確かにイントロクイズで出題されるような曲は頭だけでピン!と来るものです。
いやwマジかw

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