BIAS AMP 2 のプリセットがダウンロード出来るToneCloudでYJM100というアンプを見かけましたのでダウンロード。
その中身をご紹介します。
Marshall YJM 100
アンプ”YJM 100″というのは、マーシャルアンプのイングヴェイ・マルムスティーンモデルってところでしょうか。2011年に限定500台で販売即完売されていたらしいです。全然知りませんでした(笑)
イングヴェイって確か50Wのマーシャルだったよね?なんでYJM 100なの?と思っていましたら、現物のYJM 100も切り替えて50Wで使えるらしいです。やっぱり50Wのマーシャルやったんやん…と勝手に納得していますw
で、現物はもう中古でしか手に入らないわけですが、BIAS AMP 2ならToneCoudからダウンロード出来る。(BIAS AMP 2のグレード不明…うちは先日Professionalにしちゃいましたw)
そのダウンロードしたYJM 100の内容を、”British Plexi 50w”辺りと比較してみましょう!
BIAS AMP 2 のYJM 100
ToneCloudからDLしたYJM 100のパネルがこちら。
そしてBIAS AMP 2に入っているPlexi 50wがこちら。
どことなくパネル…そっくりですねw
なんなら画像データそのままに名前のパネルだけ書き換えたか?なんて邪推しちゃいましたが、よくよく見てみますと角っこの傷(YJM 100の方が傷だらけw)辺りが違っていましたw
まぁ、でもパッと見はそっくり。
MarshallのYJM 100購入を公言されているPAKUYAさんによりますと、1959の外観に似ているそうです。
→ Marshall YJM100 Yngwie Malmsteen Signature Head。|PAKUYAの"PLAY LOUD"ギター
1959ってことならプレキシ期のMarshallアンプって事で、パネルが似てるのはそういうことなんでしょうねw
(ちなみに現物のYJM 100はプレキシパネルではない模様)
その後、よくよく見てましたら、Marshallだよね…ってモデルは全部そっくりでしたw
BIAS AMP 2 YJM 100 の中身
それでは早速、YJM 100の中身を覗いてみましょう!
まずはプリアンプから
PREAMP
プリアンプ部そのものがまず選べるようになっているのですが、ここはスタンダードが選ばれています。
ちなみにPlexi50wのプリ部もスタンダードが選ばれていました。
PreAmpの設定としてプリセットがいくつか用意されていますが、意外にもデフォルト。
これもPlexi50wの設定と同じでした。
プリEQは、”LOW”,”MID”,”HIGH”全てが有効にされており、MIDだけが露骨にカットされて、ローやハイはややカットといった感じ。
ちなみに右の赤枠にPlexi50wのプリEQの設定を置いておきました。こうして比較しますと、YJM 100の方は、やや現代的な音色を狙ったかんじなんでしょうかね?
続きまして真ん中のモジュール…ここは何ていうんでしょうね?ワシには判らんw(こんな程度やから、しばらくProfessionalにしてなかったんですよw)
真空管は”INPUT STAGE”も”CATHODE FOLLOWER”もどちらも”12AX7″が選ばれています。
ちなみに選べる真空管は以下の通り。
ワシは12AX7しか知りませんでしたw
“BRIGHT”,”NORMAL”の切り替えは”NORMAL”になっており、”GAIN KNOB”はMax、”TUBE STAGE”は5、”DISTORTION”は3時の辺りでMaxではない。
“LOW CUT FREQ”と”HIGH CUT FREQ”はどちらもMaxに振り切っている。これは更にドンシャリを狙って…ということでしょうかね。
“BIAS ADJUST”ってなんやろ?”HOT”,”COLD”って書いてあるから、電極的なあれなんでしょうか?せやけど、アンプシミュレータの中で電極言うたってねぇw解らんw
Plexi50wの同じ部分も置いておきますね。
Plexi50wの方が”BRIGHT”になっているんですね。
TUBE STAGEが3で、他のノブも程々のところに設定されています。
YJM 100では”HOT”になっていたBAIS ADJUSTがPlexi50wでは真ん中になってますよw何か効果があるんやろか?
PREAMPの最後にポストEQ。
プリEQ同様赤枠でPlexi50wの設定を置いておきますので比べてみて下さい。
TONE STACK
トーンスタックってなんじゃい?と思って、手が止まっていたのですが、サイト”DAW LESSON”講師の鈴木さんによりますと、どうやらフロントパネルのトーンコントロールのパーツをチョイスして、ここからもノブを回して設定出来る(連動している)ということらしい。確かにこの画面でトーンノブを回すと、CUSTOM PANELで表示されるフロントパネルのトーンノブも回っておりました。
参考サイト
→ Positive Grid / BIAS AMP レビュー【前編】 | DAW LESSON
スタックアンプ・コンボアンプなんて使い方でスタックという単語は知ってはおりましたが、こんな使い方をするのは知りませんでしたw
で、このトーンスタックの種類が選べるわけですが、次の図の様に2箇所どちらからでも選択できます。
選択できる一覧がこんな感じ。
各ギターアンプやベースアンプ、アコースティックギター用、スタジオ用とかなりのトーンコントロールが用意されています。
YJM 100では”British Crunch”が選ばれています。
パネルには何やら書き込まれているのですが、いかんせん英語はさっぱり…なもんですから、グーグル翻訳で日本語に変換してみました。
(この文言は”TONESTACK TOPOLOGY”で選ぶタイプに対してのコメントのようです)
Harking back to the amp stacks used by 1980s-era hard rock and heavy metal bands, these tone stacks pull the midrange band forward with respect to lows and highs, This is the tone stack of choice for soaring leads and blazing power chords
(※グーグル翻訳)
1980年代のハードロックやヘビーメタルバンドで使用されていたアンプスタックに戻って考えると、これらのトーンスタックは低音と高音に関してミッドレンジバンドを前方に引っ張ります。
機械的な翻訳なのでなにやら難しい表現をされていますが(笑)つまりは、低音と高音の調整はミッドレンジにも影響するからね…的な事を言っているかと思います。この事については、Media Integration社のサイトで、ギタリストの鈴木健治さんが解説されています。
…しかし、ギターアンプの場合いわゆるイコライザーとは違った振る舞いをします。例えばTREBLEを下げると実際の出音では低域が上がったり、BASSを下げると中域が上がったりと、各トーンつまみが干渉し合います。例えば「BASSつまみ全開なのに低域が足りない」と感じた場合、TREBLEやMIDDLEを下げる事で低域が増す事もあるんですね。BIAS Ampではこの部分シミュレートしています。…
つまり、各アンプモデルに搭載されていたトーンコントロールの挙動をシミュレートしてくれている…と期待しても良さそうですかね。
で、このパネルの左側にもプリセットを選べる小窓があります。そこから選べる一覧がこちら。
これらのプリセットを選択すると、選択したプリセットの名前に応じたトーン回路を選択して各トーンノブもとりあえずの位置に回してくれます。
YJM 100ではデフォルトのままで、”TONESTACK TOPOLOGY”は”British Crunch”がチョイスされており、トーンノブはどれもほぼ中央に設定されています。まぁ、ここから好き好きに回してねってことでしょう。
POWER AMP
やっと聴き馴染みのあるところに来ましたwパワーアンプいってみましょう
パワーアンプもプリアンプ同様、いくつかのタイプから選択できるようになっています。
選択できる一覧がコチラ。
選択できる項目としてはプリアンプと同じ。
パネル左側からプリセットが選択できます。
用意されているプリセットはこんな感じ。
プリセットを選ぶとプリ管も変更され、各パラメータも取り敢えずの設定にノブを回してくれます。
プリセットの横にはトポロジーが選べるノブがあります。
またトポロジー…なんでしょうね(笑)
選べる項目を見てみますと”SINGLE ENDED”,”SPLIT LOAD”,”PUSH PULL”,”SOLID STATE”とありますので、回路のタイプを選べる…といったところでしょうか。全く自信ありませんw
なのでまたサイト”DAW LESSON”の講師の鈴木さんのお言葉を拝借。
・TOPOLOGY:パワー・アンプの動作方式を選択します。選択できるのは、1本の出力管で増幅する「シングルエンド」、「スプリット・ロード」、2本以上の出力管を使う「プッシュプル」。そして「ソリッド・ステート」の4タイプ。シングルエンドはフェンダー系のクリーン〜クランチ向け、プッシュプルはマーシャル・スタック系というイメージでしょうか。
シングルエンドはクラスA、プッシュプルはクラスABといった方が馴染みがあるかもしれませんね。レスポンスを優先するならシングルエンド、音圧感が欲しいならプッシュプル、そして素直な特性ならソリッド・ステート…といった感じでかなりニュアンスが変わります。
クラスAとかABなんて言われればなんか聞いたことありますw
ハードロックなら”PUSH PULL”なんかいな?と思っておりましたら、意外にもYJM 100では”SOLID STATE”が選ばれておりました。
Plexi50wでは”PUSH PULL”になってるんですけどね。
さて、そのお隣には、パワーアンプに対するセッティングを行うと思われるモジュールになります。
“MASTER”,”DISTORTION”,”SPLITTER GAIN”,”POWER GAIN”なんてノブが並んでおります。そのお隣にはまたここでも”BAIS ADJUST”があり”HOT”が選ばれています。
イングヴェイのシグネイチャーモデルってことですから、なんでもかんでもフルテン!かと思えば、意外とそうでもないんですね(笑)
ってか、パワーアンプでも歪みを加えたりするなんて、今の今まで知りませんでしたw
(遠い記憶の彼方に誰かに言われたような気もしないでもないですが…)
プリで歪ませてパワーで増幅…って、その増幅の過程で歪ませたらプリで作った歪みが台無しやんwっててっきり思い込んでおりました。
パワー管でも歪ませてこそのMarshallサウンドやったんですねw
(ここではMarshallに限らずなんですけどねw)
パワーアンプの最後に”PRESENCE”(最終的な高音域の調整)と”RESONATE”(鳴り・響き、最終的な低音域の調整)の設定。
Plexi50wの設定も赤枠で置いておきました。
TRANSFORMER
トランスフォーマーって、てっきりコイルが巻かれたパーツ(変圧器?)の名前なんかと思っておりましたが、このパネルがトランスに対しての設定が出来るってことなんでしょうかね?さっぱり解らんわw
とありえず、このトランスフォーマーも4つのタイプから選ぶことが出来ます。
ここからタイプを選ぶと、先程黄色枠で囲ったトランスが入れ替わります。
選ぶ時は”TONE STAC”同様、このどちらからでも選択できます。
YJM 100もPlexi50wもどちらも”British Style”が選択されています。
トランスフォーマータイプにも”TONESTACK TOPOLOGY”の時同様コメントが書いてありますので、”British Style”のものだけグーグル翻訳してみました。
Producing a slightly fully low-midrange band and enhanced highs compared to the American Style, it offers perfect balance of presence and warmth.
(※グーグル翻訳)
アメリカンスタイルと比較してわずかに完全に低いミッドレンジのバンドと高められたハイを生み出して、それは存在感と暖かさの完璧なバランスを提供します。
まぁ、アメリカ風と違うよ…って事です(笑)
このトランスフォーマーもプリセットが用意されています。
プリセットを変更することで、”RECTIFIRE TUBE TYPE”とパーツとしてのトランスの組み合わせが切り替わり、それらに応じた設定にノブが回されます。
解る人には解る設定がされている…ということですね(笑)
ここで選べる真空管は2種類となっています。
その他の設定は…画像を見比べて下さいw
CAB
次はキャビネットを見ていきましょう。
さてどれくらい選べるんかいな?とさっとくメニューを開いてみたら…
なんと…こんだけ?
いやいや違いましたw
ここはちょっとしたモードの切り替えですね。
ここで通常のキャビネットモデルから選ぶのか、エリートグレードで解禁されるセレッションスピーカーのモデルにするか、あとはIRデータを使うか…のどれかを選択。ここではまずキャビネットモデルから行きましょう。
で、左の方にある白く書かれた”CAB MODEL”の下、オレンジ色の文字で書かれたところをクリックしますと、まぁよくもこれだけ集めたもんだwと驚いてしまうほどのキャビネットモデルが並んでおります。
まずはスピーカー1発もの。
(文字が小さいので別窓拡大表示出来るようにしてあります)
ここからIRも選べるようになっています。
“Celestion Creamback Impossible mix.wav”と”Celestion G12H-75 Creamback 1×12 heavy…(表示が途切れて不明)”
サンプルレートが48kHz、Bit Depthが16bitになっています。この辺はプロジェクトのレートを意識せなあかんのでしょうかね?32bit floatやったら関係ないんやろか?正直解りませんw(レードが変わる時はディザーをかまさないかんハズなので、IRを使うつもりならソングファイル立ち上げの際に揃えておいたほうがいいと思う…入れる時はいらんのか?解らんw)
そして、キャビネットの画像が陣取っている真ん中の枠ですが、ここでマイクを立てる位置を調整。
右側のうす〜く書かれている部分は、キャビネットを上から見下ろした感じになっていて、キャビネットからマイクの距離を決められるようになっております。
AmplitubeやTH3程の自由度はない感じ。
とはいえ、普通にキャビの前に2本立てられれば普通は問題ないんですけどねw
マイクだって57とくじらが使えれば充分(笑)
選べるマイクとしては”SM 57″,”MD 421(くじら)”,”R121″,”C414″の4本からで、1本目のマイクをオフにすることが出来ません。(2本目はオフを選択可能)
パネルの右上の部分でマイクの距離を決めたパネルとミキサー画面とを切り替えられます。
マイクを2本立てた時はここの設定を忘れずに!
ちないにPlexi50wのキャビネットはYJM 100と同じGreen 25Sで、マイクも57が立てる位置違いな感じでした。
EQ
さてEQ…実はこのEQプリアンプ直後、トーンスタック直前にも使えます。両方同時にも使えます。YJM 100では使ってなかったので後回しにしちゃいました。ゴメンね。
グライコ・パライコ切り替えて自由な組み合わせで使えます。
いいなぁこのグライコ…MESA BOOGIEのMaek IIIを思い出すなぁ…なんて思っておりましたが、どうやらEQポイントが違いましたw
(Mark IIIのグライコは80,240,750,2200,6600だったっぽい)
さて、このEQグラフィックイコライザーとパラメトリックイコライザーを切り替えて使えます。
パライコ・グライコどちらにもプリセットが用意されていて、とりあえず…なカーブはポチッと設定できます。
パライコのプリセット(一部)。
グライコのプリセット(一部)。
パライコのほうがグラフィカルじゃねぇか!ってのは言いっこなしで(笑)
AMP MATCH
さて、いよいよ最後のピースになります。アンプマッチ。
これがさっぱり判らんw
どうも、これを使って実際のアンプを分析して再現してくれるっぽいこと書いてあるんやけどホンマかいな?
使い方もさっぱり判りませんw
試しに”Start Amp Match”ってボタンをクリックしました。
すると、こんな風にアンプの音を聴かせるのか、オーディオファイルを読み込ませるのか選ばされます。
試しにオーディオファイルの方を進んでみると…
そのオーディオファイルがとこにあるのか尋ねられます。
そんな歪んだギターのソロ演奏で都合よくwavファイルなんぞ急に無いわい!ってことで、ここで中断。
どうやらそういうことらしいです(笑)
いや、だから、鳴らしたいアンプで演奏したギターだけのwavファイルを読み込ませれば、分析してそのアンプの音をさいげんしてくれるんじゃないかな?…という感じです。
どれほどの精度で再現してくれるのか?まだやっていませんので判りませんが、そんな機能をプラグインの中に入れちゃうなんて、ホントPositiveGrid恐るべし…。
ひょっとしたら、この機能を使って現物のYJM 100をサンプリングしたのかもしれませんねw
まとめ
というわけで、PositiveGrid BIAS AMP 2 のトーンクラウドからダウンロードしたYJM 100の中身を見てきました。
正直ね、このプラグインはあまりがっつり触るつもりがなかったんですよ。すでにお判りだと思いますが、アンプの中身なんて知らへんって(笑)
だから、こんなこと(今回のような紹介)になるとは思いませんでしたw
もうね、プリセットでちゃちゃっと音を決めて、さっさと録音したいの。
だけどね、先日、BIAS FXとセットでProfessionalグレードにアップグレードせえへん?安くしとくよ!って誘惑に負けちゃいましてwこのザマですw
とはいえ、以前持っていたのは多分Leグレード(何かでもらえた)で、トーンクラウドなんて絶対使い物にならへん!って思ってましたから(Amolitubeのプリセット一覧がそれw)、全然見たことなかったんですよ。
せやけど、今回Professionalにアプグレしたんやし、結構な確率でダウンロード出来るかも?って覗いてみたら、なんといきなり目につくアンプが出てきたわけです。それがYJM 100。(そんなシグネイチャーアンプが出てたことすら知らんかったけど)
で、ついつい比較してみたくなったわけです。でも、ただポチポチっとクリックだけして比較しても、頭に残らないだろうから…と思い、今回のエントリーとなりました。(結局3日ほどかかりましたw)
そんなわけで、BIAS AMPが気になっていたけど…なんて人には、このプラグインの使い勝手なんかが覗き見れたのではないでしょうか。
音はないんかい!って?
勘弁してくださいwイングヴェイなんて弾けるならもっとバンバン曲創って公開していますってw
まぁ、私にとっては好きな音がしています。
近頃聴かれる低音ズン!ズン!ってわけにはいきませんが、ベースと棲み分けて組み立てるにはちょうどいい塩梅の音がしていると思います。まさにMarshallの音…っていってもいいんじゃなかろか。知らんけどw
Standardをすっ飛ばしてProfessionalにしちゃったもんですから、その間の違いについては全然判りません。
とりあえず、トーンクラウドで音色を探す時に、これ…だめ!これも…ダメ!って断られるのは少なくなっているハズ。
結果、最終的には1つか2つ…多くても3つ4つのアンプに絞られてくると思うのですが、自分の求める音がまだはっきり指定ない人なんて言うのは、いっそ既存のアンプモデルをごちゃまぜにして、自分の音を見つけるのも楽しいかもしれません。(合わない人には全然面白くないでしょうけどw)
アンプの構造やパーツに興味がある人や、1つ2つ現物のスタックアンプを手にしたことのある人なんてのは楽しいと思います。
予備知識がないと、かなり混乱させられそうですよねw
自分はいける!と思われたなら、ぜひ手にしてほしいと思います。
音は間違いない!(…と思うw)
でわでわ
メーカーサイト
→ BIAS Amp 2 – The Ultimate Amp Designer – Positive Grid