iZotope社のアシスタント機能搭載チャンネルストリッププラグイン[ Neutron2 ]のプリセットを覗いて見えてくる、想定される使い方を考えてみます。
チャンネルストリップだから全部のトラックに挿せばいいのでは?という気もしますが、流石に全てのトラックに挿してしまうとパソコンが息を切らしてしまいます。
使い所を見極めて、ここぞ!というトラックに使っていきたいものです。
興味のある人は続きをどうぞ。
Neutron2のプリセット
Neutron2のプリセット内容は以下の通り。
まずはカテゴリーに分かれている。
“Bass”,”Drum Bus”,”Drums(Individual)”,”Guitar”,”Keys”,”Mix Bus”,”Orchestral”,”Post,Podcast,Broadcast”,”Synths”,”Vocals”とあるので、これだけのトラックに挿す事が想定されていると思われる。
いや、しかし、ここにない使い方をしてはいけない…という事もない。だが、まずは基本が大切。なので、まずはここにあるカテゴリーをもう少し深掘りしてみようと思う。
各カテゴリーの中身
Neutron2のプリセットに含まれるカテゴリーの中身を覗いてみよう。
Bass
まずはベース。
“Accoustic Bass”,”Electric Bass”,”Synth Bass”という3つのカテゴリーに分かれている。
(画像はクリックで別窓拡大表示できます)
その名前を見てみれば使い道のハッキリしているものから、これは何じゃ?という不思議な名前を付けられたプリセットまで多種多様。ベースひとつをとってもこれだけプリセットが用意されているのは心強い。
それぞれのプリセット内容も覗いてみたいが、今回はNeutron2のプリセット全体を覗いていくのでオアズケ(笑)
Drum Bus
こちらはドラムバス。バスチャンネル用のプリセットとなるので、キックやスネア、ハイハットやシンバルといった全てのパーツを束ねて加工するエフェクト…という事になる。
(画像はクリックで別窓拡大表示できます)
ここにも、アコースティックとエレクトリックがあるので、それぞれに適したプリセットが用意されているものと思われる。
Drums(Individual)
こちらのプリセットはドラムの各パーツ別…というセッティングが用意されている。
まずカテゴリーに分けられており、キック・スネア・タムはそれぞれ個別のセッティングが用意されている。
(画像はクリックで別窓拡大表示できます)
このカテゴリー一覧にシンバルやハイハットが記されていないが、これらはパーカッションカテゴリーに含まれている。
各カテゴリーにはこのようなプリセットが用意されている。
(画像はクリックで別窓拡大表示できます)
プリセット名を見ていくと、これらは決して生ドラム用のプリセットではない様子。こちらではアコ・エレ混合ですね。
スネアとキックのプリセットが多いのは、やはりそこに拘る人が多い…という表れでしょうか。
Guitar
ギター用プリセットでは、アコースティックとエレクトリックで分かれています。
(画像はクリックで別窓拡大表示できます)
ギターのエレクトリックはベースやドラムのエレクトリックと違い、エレキギターの音を想定しているためか、プリセット名で使い道が想像できるものが多い印象。(自分がギターを弾くから…という事もあるでしょうがw)
ともあれ、ここに並んでいるプリセットはアンプ(もしくはシミュレータ)の後にかけるエフェクターが中心なので、このNeutron2だけでギターの音が完成するわけではない。あくまでもアンプの音を収録した後にかますもの…ということ。
Keys
続いてKeys…ここではシンセサイザーなどの鍵盤は含まなれい。
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シンセまでここに含めてしまったら収集がつかない状態になって、お目当てのプリセットを探すのが大変になりそうですものねw
ピアノ、オルガン、電子ピアノ、ローズピアノ、クラビネットなど多少のバリエーションはあるものの、一通り最低限に抑えられている印象。
Mix Bus
このMix BusはHarrisonのMixbusとは関係ないんやろな(笑)。マスターチャンネルの手前で、各楽器ごとだったり、ウワモノ全体をひとまとめにしたりするバスチャンネルに使うと思われるプリセット。マスターのように、全てのチャンネルをひとまとめにしたバスチャンネルを作ってかけることもある。
プリセット名だけを見てもどの組み合わせを想定しているのか?判りやすいものは少ない。(ワシが知らんだけで分かる人が見たら判るのだろうが)
いろんな楽器にいろんなプリセットを試して、耳あたりのいい仕上がりになるものを探して見る必要がありそう。
Orchestral
オーケストラ音源に使えるプリセット。
大きく管楽器、弦楽器、打楽器に分けられて、一通りの設定は揃っていそう。いや、もちょっと欲しい気もするかな?まぁ、これらの設定を元に広げていけばいいか。
ウソです、オーケストラアンサンブルのミックスなんてほとんどしないので判りません(笑)
Post,Podcast,Broadcast
ポッドキャスト、ブロードキャストとあるので、つまりは”しゃべり”を整えるのに使うと思われる。ポストというのはポストプロダクションのポストなのか?ワシには判らん。
このカテゴリーの中には更にカテゴリーが5つに分かれている。
単に声だけにかけるプリセットだけではなく、BGMにも使えるプリセットがあるっぽい。このカテゴリーにはかなりのプリセットが用意されている。
放送用語のダイアログっての調べてみましたが、今ひとつピンとこないw(ちなみに役者のセリフを元にカットをつなぐ手法をダイアログ編集というらしい)
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放送用の音声編集ではこれらのプリセットが重宝されるんですかね?
更にプリセット名を見渡してみても、まあさっぱり判りませんw
(画像はクリックで別窓拡大表示できます)
使う時が来たら実際に当てはめてみて、その効果で判断するしかなさそう。放送関係のお仕事をしたことのある人ならピンとくるのでしょうか?
Synths
やっと知っている単語が戻ってきたw
これらのプリセット名なら、名前でなんとなく使い所が掴めそうです。
ブライトとかダーティーとか、パッドとかシンセなんとかってなら、悩まずに手が伸びそうw
Vocals
さて、いよいよ最後のカテゴリーボーカルとなりました。
メィル、フィーメイルなんて書いてくれていれば、使い分けも速い。テープサチュレーテッドボーカルなんて書いてくれていれば、なんとなくほんのり軽〜くカスレさせてくれるのかな?と試してみたくなります。
まとめ
さて、今回はNeutron2に用意されているプリセットの名前だけを見てまいりました。名前だけみてどうすんねん!という人もいらっしゃるかも。しかし、プリセットにどのような設定が用意されているのか?をまず見分けるのにはプリセット名が大事なヒントになります。そのプリセット名から設定の想像できるものは、必要な時、すぐに手が伸びるでしょうし。その為にも、どんなプリセット名が入っているのか?一通り目を通しておくことは使いこなす上で大事な準備だと思います。
また、まだNeutron2を手に入れていない人にとっても、どの様な設定が用意されているか?が見えてくることで、自分に必要か必要でないか?が見えやすくなるのではないでしょうか。
今回は名前だけを見ていきましたが、追々目に止まったプリセットの設定内容(使われているエフェクターの種類やパラメータの数値)などもじっくり見ていければ…と考えてはいます。
ただ、ひとつのプリセットを掘り返すだけでもかなりのボリュームになりそうなので、本当にかいつまんで見ていくくらいしかできそうにありません。
期待せずに続報をお待ち下さいw
でわでわ