アナログレコードやカセットテープの需要が改めて増え始めているの…結局頭打ちになっているの…などなどいろんな意見を時々見かけたりしますが実際のところはどうなのでしょう?
そんな風に思っているところにカセットテープが入り用になったので久しぶりに使ってみました。
結局、またボヤキですw
カセットテープが必要になった経緯
わたくしmog(もぐ)もそこそこいい歳になってくると、母親も更にいい歳になっていくわけです。そんな母親も最近少々記憶が怪しくなってきまして、もともと娯楽を持たないタチだったこともあってか、新しい家電やなんかを渡しても全く使ってくれる気配がない。
そうこうしているうちに素人の手助けでは及ばぬ事態になり、いよいよ施設に入ってしまいました。
他人様との交流も苦手なようで、いつ見舞いに行ってもポツン…と独りで過ごしている様子をどうにかしたいな…と常々考えておりまして、そういえば自分のやってきたことを活かしていないやないか!と気付いたわけです。
決して他人様にお聴かせ出来る程度にも及ばないわたくしの拙い歌でも、聴いてやってはくれんかね…と。
しかし、新しい道具を受け入れないタチですから、mp3プレイヤーなんぞを持っていっても使ってくれるとは思えない。
そこで、カセットテープの出番となったわけです。
カセットテープで何を聴く?
母親が音楽を嗜むわけではありませんので、どの曲を用意すればいいか?さっぱり見当がつきません。
もっとも、母親からリクエストされたところで、わたくしが歌いこなせるとも思えない(笑)
なので、自分がとりあえず弾き語りの真似事程度に歌ってきた桑田佳祐さんの「祭りのあと」と福山雅治さんがカバーした「秋桜」を中心に数曲吹き込むことに。
「秋桜」…いい曲ですよねw
もちろん「祭りのあと」も身に沁みてカタルシスを覚える名曲です。
ところがですね、「秋桜」がどうも巧く歌いこなせない。
平たくいえば下手っぴw
もちろん、「祭りのあと」も他人様にお聴かせ出来る程度には遠く及びませんw
完璧を求めていては、いつまでも完成しませんし、本当に完璧を求めるのであれば、もうダビングして渡しますw
でも、それだと味気ない。
なので、「祭りのあと」は妥協して、アコギと歌でひとまとめ…として、「秋桜」は諦めましたw
代わりに…というと語弊もありますが、福山雅治さんの音源に合わせて歌って吹き込んでおいた「勝手にしやがれ」を入れることに。
しかし、この「勝手にしやがれ」が、どうにもアコギ1本のアレンジに収まらない。かといってバンドアレンジを打ち込むのも少々時間がかかります。なので、ちょっとインチキをしまして、福山雅治さんの音源から歌声を消し去り(M/S処理でセンターをカット)伴奏にしちゃうことに。公表しないから大丈夫だよね?(…だよね?)
これから渡しに行くのですが、果たして聴いてくれるのでしょうか?
(その後、カセットを渡して数日経ちますが聴いた気配はないw)
カセットテープは生き残れるか?
今回、最寄りの家電屋さんで見かけた4千円足らずのポータブルタイプのプレイヤーを購入しました。
お手軽価格で、気軽に手に入れることが出来る印象。
興味を持った方はスムーズに手に入れることができるでしょう。
でもね、使ってみてガッカリしたことが。
カセットテープってどうしてもヒスノイズ(何も録音されていない部分でも聴こえてしまうサ~っという音)が聴こえてしまうもの。これは致し方ない。
でもね、これ、絶対ヒスノイズとちゃうでしょ?っていうノイズがスゴイのなんのって。
確かにね、4千円足らずという価格帯。
それで、録音まで出来るんだから充分でしょ?ってメーカーさんの声が聞こえてきそう。
でもね(←使いすぎw)、カセットテープがいいらしいよ!って評判を聞いて手にした若い人にはこのノイズだと、ガッカリさせちゃうんじゃなかろか。
パーツを安く上げて、価格帯を抑える企業努力は大切なところですが、機能面での妥協が見え隠れしちゃうと、カセットテープという分野のネガティブな印象を植え付けてしまうことになるんじゃなかろか…と思うわけです。
動き出すメーカー
この投稿は書き始めてからすぐには終われなくて、数日に分けて書き足し書き足しをしているのですが、その間にオーディーメーカーから新製品の発表がありました。
ノーマルテープ、およびクロームテープの録音再生、メタルテープ の再生が可能、USB端子を備えつつも徹底的にダブルデッキカセットプレイヤー
W-1200 | 製品トップ | TEAC
SD/SDHCカード、Bluetooth、USBを経由してハイレゾ音源も楽しめるカセットプレイヤー
ハイレゾ対応ラジカセ AUREX スペシャルサイト | 東芝エルイートレーディング株式会社
どちらの製品もリンク先のページでは価格が明記されておらず、どの程度の価格帯になるのかも判りませんが、まぁ4桁(数千円単位)ということはないでしょう。
となると、ある程度の出費が必要で、そうなるとカセットテープの再生にそれだけの価値を見い出せておられる方しか手を伸ばさないことでしょう。
まず、第一歩としてカセットテープに慣れ親しんだであろうシニア世代にお金を出してもらい、次に繋げる…という魂胆でしょうか。
どうせならね、若い世代が試しに使ってみようかな?と思える価格帯で、驚いてもらえるようなしっかりとしたプレイヤーを出してほしかった。
ただでさえデジタルネイティブの若い世代が、mp3プレイヤーと比べて明らかにかさばるカセットプレイヤーを持つ事は、難しいかもしれない。
だけど、そこに市場を見い出せなければ先はない。だって、シニア世代は減っていくばかりなんだもの。
まとめ
その昔、レコードは高価で扱いが難しかったため、比較的リーズナブルで少々雑に扱っても大丈夫だったカセットテープにダビングして音楽を楽しんでいたものです。
保存用にレコード…観賞用にカセットテープ…という使い分け。
そんな安くてなんぼ…使ってなんぼ…のカセットテープを再生するプレイヤーが高級路線に走ってしまうのだとしたら、カセットテープが復帰を果たしたとしても、なんだかとてもマニアックでニッチな分野になってしまいそうな気がする。
もっと多くの方が気軽に使えて、わざわざテープにダビングしてまで聴きたい!と思わせるそのアナログサウンドの醍醐味を、まずは広く認識してもらうことが先決なんとちゃいますやろか…なんて思ったりなんかして。
だとしたら、試しに使ってみようかな?と思った時に気軽に試せる、ダメだったとしても諦めの付く価格帯でアナログサウンドをストレスなく楽しめるプレイヤーの供給が染み渡っていないと。
試してみたいな…と思った時に
どれも高けぇなぁ…では使う人は増えない
お、これ安いねw…って、なんでこんなにノイズが酷いのwではすぐに飽きられる
そんな風にならないで欲しいな。
結局のところ、現状はカセットテープを使ってくれる人の”集め直し”からやるしかないんやから。