曲を作りたいなら作業環境のアップデートに気を取られていてはいけない

DTM

曲を作る…これだけだと意味合いが曖昧になってしまいますが、ここでは主旋律とコード進行といった、曲として成立する最低限の構成を指します。アレンジについてはまた別の話。
楽器は弾けないけれど曲を作りたい!って人は、新しい音源…新しい機材の発表に気を取られていてはいけないですよ!ってお話です。

曲を形作るもの…それは主旋律。

著作権の勉強を始める時によく言われるのが、鼻歌でも作成日を立証できれば権利を保護してもらえるってくらい、主旋律が大事。

ただ、実際のところ、主旋律とコード進行くらいまでは作曲の段階である程度固められると思う。

コード進行というのは主旋律に対してハーモニーを添えるもの。曲の雰囲気を大きく左右しますから、ある程度、指定しておいた方が、作曲者自身が描いているイメージを人に伝えられるでしょうから、その辺までは決めてしまってもいいと思う。

ただし、テンションノートや分数コードなんてのはアレンジの人にゆだねていいでしょう?

テンションノートや分数コードなんてのは、アレンジの中で派生してくるもの…と捉えて、任せちゃえ!

そうでないと、余計な時間を取られちゃうんやし。

そもそも楽器を弾いてこなかった人が、そこまで理解できるには年単位の時間がかかると思う。
そんな暇があったら次の曲を作ろう。

で、こんな前提が定まってきたなら、音源や機材なんてそれほど重要ではない…って気付いてもらえるでしょ?

ピアノやギターを弾ける人だったら、それらの楽器による伴奏と歌があれば作曲の工程は完了。

昨年発売されたビートルズのホワイトアルバム50周年記念版。あれのおまけに付いてきたイーシャー・デモ(ジョージ・ハリスンの自宅で収録されたアコースティック・デモ)が、プリプロ段階の音源とされていますが、作曲はここまで出来ていればいい…とわたしは思う。

では、楽器も弾けず、唄にも自信ない…って人はどうすればいいか?

そんな人のためにDTMという世界が充実してきた。なので、そんな便利な道具を手に入れちゃえ。

まずは、DAW…そしてボーカロイド…それくらいあれば、作曲は出来る。充分だ。

音源なんてDAWに付属のピアノで充分。

まずはこれだけ揃え、歌とピアノの伴奏で曲を作る。まず、ここまで仕上げる。最低限の伴奏でイケてない曲がゴージャスなアレンジだけで生まれ変わることはない。逆に言えば、イケてる曲はピアノやアコースティックギターだけの簡単アレンジでもイケてるってもんだ。

もちろん、ジャンルによってはそんな伴奏では成立しないものもあるでしょう。あなたがこれから作ろう!としているジャンルがそのジャンルに当てはまるのだとしたら、うちのサイトは参考にならないので、他のサイトから情報を仕入れていただいた方がお互いのため。

わしは、ハードロックが好きだがディープなヘヴィメタルはキツイ(笑)

歪んだギターが脇を固めているものの、歌だけ抜き出しても成立する曲が好きなのだ。

そんな人が運営しているサイトですから、合わねぇwって思われたら離脱してくださいね。

で、歪んだギターが脇を固める歌だって、アコギ1本で再現してもかっこいい曲がたくさんある。これらの歌が、どの手順で生まれてきたのか?ってのは、それぞれの曲によって違う(リフから生まれた歌もあれば歌が先であとからギターリフを追加したり)でしょうが、最終的にはアコギ1本で歌ってもかっこいいってのが魅力。

先程出てきたホワイトアルバムに入っている曲は、イーシャーデモが先にあってのレコーディング…ということは、アコギ1本でも形になる曲が、アレンジされてさらに磨きがかかった…ということだ。

で、イーシャーデモという音源が残っている…ということは、先にアコギ1本で演奏できる程度のアレンジで、一旦寝かされているということになる。だって、この後にレコーディング・スタジオにこもってアレンジされているんだから。

現代のDAW環境が素晴らしすぎて、この段取りを忘れてしまっている。

歌とコード…そこまで出来たら一旦次の曲へ行く。

そして、頭から作った曲のことを取り除き、リフレッシュした頭であとからアレンジを加える事で、また斬新なアレンジが加えられるんじゃないかな?って思う。

よくアイデアをひねり出すのにモヤモヤしていても、一旦寝て起きたらひらめいた!なんて噂を聞くでしょ?
最強の曲が出来た!ってウキウキしていても、一旦手を放して忘れた頃に聴いたらガッカリすることってあるでしょ?(ワシはよくあるw)

そんな事にならないためにコードを付けたところで一旦手をおいて、冷却期間を設ける。そんな手順の為にもここで区切りをつけるのは、良い手順だと思う。

そして、曲を作りたい!って人は、ここまででいいんです。

これ以上のアレンジに時間を費やすよりも、次の曲を作る。

アレンジは音大を出ているような人や、バンドを解散させて時間が余っている…って人にお願いしてやってもらえばいい。楽器も弾けないあなたが何ヶ月もかけて悩み抜くよりもよっぽど良いアレンジを考えてくれる。

ただ、注意しないといけないのは自分が求めているアレンジの音楽をやってきた人に頼まないと、とんでもない仕上がりになってしまう可能性が膨らむばかり(笑)
ロックっぽいアレンジならバンドをやってきたような人、シンフォニックなポップスならそんな曲を得意とする人…と、発注先は見極めるのが大事。

すでに商品を販売しているような人に頼む場合はギャラを用意しなくてはいけない。しかし、バンドやめちゃった…大学卒業しちゃった…そんな後、全然関係ない仕事で生計を立てている…って人は結構たくさいんいらっしゃるので、そんな知り合いをドンドン増やしてタダでやってもらう(笑)もちろん、ある程度売れたら晩飯ぐらい奢る約束くらいしておかないと誰もやってくれないだろうけど。

とにかく、曲を作りたい!って人は、曲を作る工程を繰り返し、まずは目指せ10曲!100曲!1000曲!って、繰り返し繰り返し曲を作り続けなければいけない。

曲を作る…って工程がコードによる伴奏までってことなら、新しい音源、新しい機材なんて必要ない事がお解りいただけることでしょう。

先日投稿した「音を作るなら可能な限り本当に鳴っている音が聴ける再生環境を持つべし」ってお話とは事情が違う。

先日のお話は、音そのものを作る人の話だから、より正確に音を聴き取れる環境がなければお話にならない…ってこと。

だけど、今回は曲に主軸を置いている。
なので、ある程度の音色と正確な音程が聴き取れれば、それでいい。

ひとつの音源で100曲作るくらいの勢いで取り掛かって欲しい。
本当に100曲作ってしまったら、音源なんて変えなくてももっと作れるやん…って思っていただけるかと。

新しい音源や機材ってのは、確かに手に入れた時はとってもウキウキさせてくれる。なので、テンションが上げられない時に起爆剤として投入することもある。しかし、油断していると新しいソフト、新しい機材が出てくるたんびにそのスペックが気になって、あれこれ調べたり比較したり…なんて時間を取られてしまう。そんな時間はモッタイナイ!

ここまで読んでおられる…ということは、あなたは曲が作りたいのだ。

では、新しい曲をドンドン作らなければならない。

曲を作るのに、ヘリクツは要らない。

ひたすら作るべし。

気がつけば、あとから「この部分はこんな理屈が当てはまるのねw」なんてこともあるでしょう。

耳馴染みの良いメロディーやコード進行というのは、ほぼほぼすでに理屈で説明されている。

心配しなくてもあなたがいい!と思った曲は何かしらの理屈・コードに当てはまっているので、理論の勉強は2の次でいい。

曲を作る作業を中心に行い、その気分転換の時にやるくらいでいい。

アレンジをやるのに理屈を知らない…ってのはその分不利ではあるが、曲を創る(あえてこの字)のに理屈は足かせにはならない。

StudioOneに鼻歌を吹き込んで、メロダインで音階を確認して、ピアノで伴奏をつける。

これをひたすら繰り返していけば、理屈など知らなくても段々それっぽく出来るようになってくる。

こんなことを繰り返していくうちにつまずいた時、検索して調べてやれば、その時知った理屈は必要にかられているし記憶にも残る。

なので、まず覚えるべきはStudioOneの使い方、そしてメロダインで分析する方法と音階にハマらなかった微妙な音程の修正の仕方、あとはメロディーに対してどんな音を追加してやればいいか?って感性を磨くこと。これらが最優先。

とにかく曲を作る。

予備知識もなく曲を作り始めた人が、アレンジまで完璧に制作しよう!なんて、欲が強すぎる。

まずは、曲を作る。これを繰り返す。

実際100曲はなかなか難しいとしても、90秒程度の曲でも10曲作ることが出来たとしたら、間違いなく違う景色を見ることが出来ます。

だから、何度も言いますが曲を作れ!

新しい機材やツールなんて、気にしている時間があったらコードの仕組みを学んでくれ。

伴奏のコードを100曲付けることが出来れば、段々アレンジについても理解できることが増えてきます。増えてはきますが、その程度でアレンジが出来ると思わないで。

アレンジまでやりたくなるのが人情でしょうが、アレンジは人に任せるつもりで、とにかく曲を作れ!

楽器を弾いてこなかった…という差はとんでもなく大きいのですから、理屈を知っているだけで差が出るところで勝負しようとは思わないことです。

いや、まぁ、あなたがこれから音大4年分の勉強をするねん!って言うんなら好きにしていいですけどね(笑)

その代り、その4年分の勉強をしている間にも、ライバルたちは曲を増やし続け、経験を得て要領よく曲が書けるようになっている。その事は忘れないでくださいね。

どちらを選ぶのかは、あなた次第です。

それで、ワシは曲を作るんじゃ!って思えたなら、頑張って曲を作りましょう!

今なら、まだボーカロイドを弾き語り風に公開している人はそれほどいないんじゃないですか?いる?
その辺の情勢は知らないのですが、ともかく、弾き語りスタイルでいいのでドンドン曲を書きましょう!

弾き語りスタイルのボカロ曲を公開すれば、きっと放っておいても勝手にアレンジしてくれる人が現れる気がします。

いい曲を書いていればね。

そんな時代なんです。

だから、まずは曲を作りましょう!

そして、みんなでワイワイ言いながら、曲を育てていけばいい。こちらからお願いしなくても、勝手にアレンジしてもらえる値打ちを感じてもらえる曲を書くのが、当面の目標です。

楽器も弾いてこなかった…歌もそんなん自信がない…そんな人が曲を作ろう!っていうんですから、そうとう大変なこと。

だけど、それをやりたい!って思ったんだから、やるしかないでしょう!

まずは90秒の曲を、何曲も南極も書きましょう!

90秒がキツかったらワンコーラス…30〜40秒程度でもいいです。

なんならサビしか出来なくてもいい!

サビをワンコーラス分しか作れないのだとしたら、そこまででいいのでドンドン作りましょう!

そのうち、そのサビに対してもっと繋げられるようになってきますから。その時、ワンコーラス分まで伸ばして、更に慣れてきたら90秒まで引っ張ってみましょう。そこまで出来るようになれば、今度はどんどん公開していきましょう!

はじめのうちはこっ恥ずかしくてなかなか気乗りしないでしょうが、公開しないで続けるよりもよっぽど刺激を得られます。褒められるにせよけなされるにせよ(笑)
あw無反応の場合も覚悟しておいたほうがいいなw

これから始めるんだから、ちょっとずつ出来るようになればいい。そのちょっとを積み重ねて、今年のうちに90秒程度のワンコーラス分の弾き語り風ボカロソングを作ってみましょ。

なんだかそんな事を自分に言い聞かせたくなってきた今日このごろでした(笑)

でわでわ

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