ギターアンプシミュレーター〜結局どれを選べばいいのか?

DTM

ギターアンプシミュレータもいろいろありますが、どれを選べばいいのでしょう?ここはわたくし個人的に、完全に独断と偏見によるギターアンプシミュレータ選手権でもやってみようかと思います。

結局のところ、ナンバーワンを決めるのはアナタ次第…なんですけどね(笑)

ギターアンプシミュレータを選ぶ時、前提となる”使い方”をあらかじめハッキリさせておくと選ぶのが楽になるかと思います。

それは、ひとつの曲にいくつもの音色(アンプやエフェクター)を同時に使いたいのか、アンプひとつで充分なのか?ってところ。

いろんなアンプやエフェクターをいくつも使い分けて録音したい場合、極力多くの種類が含まれている方が、同じ管理画面で操作できて便利。アンプはこのプラグインでエフェクターはこれとこれのプラグイン…なんてやっていると、音作りの度にゴッチャゴチャになってしまう。

なので、そんな人はTH-U辺りからせめてみるとよろしいかと。

TH-U Overloud|PluginBoutique(AdLink)

Fullヴァージョンを手に入れれば、右側のカラムにこれだけのデバイスが収録されています。

OverLoudが言うには単一ソフトウェア内蔵モデル数239モデルは今のところ世界一なのだそうです。

ところがIK Multimedia社のAmplitube4 Deluxeのメーカーページを見てみますと、チューナー2基を含む305のデバイスが収録されているんですよね。これは何か数え方の違いがあるんですかね?

Amplitubeのメーカーページはこちら
AmpliTube MAX|IK Multimedia

その他、収録されている数はちょっとさみしくなりますが、バランスよく収録されているのがPositiveGrid社の BIAS FX Professional です。
こちらは集録デバイス数が96とちょっと物足りないかもしれませんが、個人的に即戦力揃いと感じられるセッティングでアンプが収録されているので好き。
BIAS FX Pro PositiveGrid|PluginBoutique(AdLink)

エフェクターだって、バランスよく収録されているので、よほどこだわらない限り、一通りの音創りは出来るかと思います。
BIAS FX の何がスゴイって、BIAS Amp や BIAS Pedalといったよりマニアックな(笑)ソフトとの連携もしっかりしているので、こだわって組み合わせたくなった時は、ひとつのソフトでは賄えないですが、その代りそれぞれ特化したソフトを連携できるので、ひとつにつなげた時のクオリティは楽しみでしかない。(私はあまりエフェクターを使わないのでゴメンw)

様々な音作りをしたい!って人に向けたおすすめアンプシミュレータの最後にWaves社をご紹介。
Waves社といえば、ミキシング・マスタリングの際に活用されるプラグインのイメージが強いですが、ギターアンプシミュレータもしっかり出しているんですね。

32のアンプ、29のキャビネット、そして26のストンプエフェクトを4つのコンポーネントでパッケージしたGTR3がそれ。
GTR3 Waves|Media Integration, Inc.

定価ですと$200前後しちゃうのですが、ほら、あれです(笑)、Waves社って、最近よくやってるでしょ…セール(笑)
なので、お買い得価格でなんとか…という人はこちらから試してみるのもいいかもしれません。

ただし、ギター専門の開発者がいらっしゃるのか?ってのは謎ですので、ギターマニアの開発社がいらっしゃるっぽいIK Multimedia程のクオリティは期待しないでくださいね。

とはいえ、ハマる人にはたまらないようでして、他の人が出せない音を出すのに最適だったりするみたいです。

そんな曖昧な紹介をしちゃいましたが、Waves社もアンプシミュレータで本気を出してきたな…と感じた製品がありまして、それがこちら。
PRS SuperModels | Media Integration, Inc.

このアンプシミュレータでは、ひとつのパッケージに3つのモデルが収録されていまして、クリーン系、クランチ系、ハードなドライブ系の3種類のアンプモデルが収録されています。で、これら3種のアンプがそれぞれ別のコンポーネントに分けられていて、インサートにひとつ挿してその中で他のモデルに切り替えられない…という潔さ。

便宜上、クリーン系とかって紹介をしちゃいましたけど、クリーン系と思わせておいてちゃんとそれなりに歪んでくれますし、ドライブ系と紹介したモデルでもウォームなクリーントーンを聴かせることも可能です。

また数はそれ程ありませんがIRによるキャビネットを使用することが出来ますので、なかなか生々しい音を聴かせてくれると思い、一時私もよく使っておりました。

このプラグインパッケージには3つのアンプモデル以外にエフェクターなどは含まれていない(アンプにゲート機能が搭載されていたりはします)ので、シンプルに音創りをしたい人がハマれば、こじんまりとプラグインを挿すことが出来てシステムへの負荷も控えめかもしれません。

次に紹介するのはアンプモデルが8つに、エフェクターはディレイとゲート、EQ(フィルター)というシンプル設計のbx_rockrack V3。
Brainworx bx_rockrack V3 – Plugin Alliance

ミキシング・マスタリング向けプラグインの品質が評判のいいpluginAllianceのサイトで手に入るBrainworxのアンプシミュレータ。pluginAlliance系のpluginに信頼を寄せている人は試してみる価値あり…かと思います。

ただここまでに紹介してきたシミュレータと比較しますと、使えるアンプモデルの数はやや寂しい感じになっていますので、使う音を見つけられるかどうか、事前にデモ版を試しておくほうがいいかもしれません。

ワシはエフェクターなどに頼らねえぜ!アンプだけで音作りするんじゃ!って方は、アンプの内部をカスタマイズ出来るPositiveGridのBIAS AMP2なんてのが面白いかもしれません。
Positive Grid BIAS Amp 2|PluginBoutique(AdLink)

最後に、とにかく過激に歪んでくれるアンプモデルがひとつだけあれば他に何もいらないぜ!って人におすすめなのが、AudioAssaultというブランドのアンプシミュレータ。
AudioAssault社が新しく発売したモデルがHellbeast。
Introducing HellBeast!|Audio Assault

アンプヘッドは1モデルしか搭載されていないのですが、キャビネット部がIRによるシミュレーションなので、ここを変えることで音色は相当変化します。また、何気にコーラスやディレイ、リバーブといった空間系のエフェクトも搭載していたりします。

このモデルのほかにもアンプシミュレータを出していて、うちのサイトでも取り上げていますので、よかったらそちらもご覧ください。

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まとめ

個人的にとりあえず…ということでまず手を付けるのがPositiveGridのBIAS AMP 2で利用できるトーンクラウドから入手しました”YJM 100″というプリセットサウンド。

具体的にイメージが固まっていない時は、とりあえずこの音を出しています。

その後、曲のイメージが湧いてきた辺りから思い当たるアンプシミュレーターに変更していきます。その時、どのアンプシミュレーターを使うか?というのは、その時々で違いますので一概にこれ!とは言えないのが現状です。

つまり、どのアンプシミュレーターが1番!なんてことは言えず、それぞれに特色があり、その特色が活かせる時には大活躍…ということになります。

あと気をつけていただきたいのが、アンプシミュレーターで作り上げる音は、最終的に音源としてまとまった時に大きく印象が変わってしまうこと。

ギターの音以外にドラムやベース、シンセやボーカルなど様々な音源が同居する場合、それぞれの楽器がキチンと効果的に聴き取れるようにバランスを取り、最終的な圧縮が掛けられるので、イメージしているよりも歪んでいないことがよくあります。

そのことを気付かずに、とにかく歪ませてやれ!なんてやっていると、逆に音源として仕上がった時に、腰のないヘナヘナなサウンドになってしまうこともありますので、ご用心を。ある程度、存在感のある音色を心がけていると、ミックスを担送してくれる人(もしくは自分で)いい塩梅に調整してくれるものです。

肝心なのは全体で聞いた時の迫力ですものね。

ひと言で歪みといっても、微妙なニュアンスの違いがあります。やっかいなのがそのニュアンスを共通認識できる言い回しがないこと。ひと言でメサっぽいやつ…っていったって、MESA BOOGIEだけでも実に幅広い歪みが生み出せますしね。

アンプシミュレーターを選ぶ時の基準なんてのは、やっぱりありません。

可能な限り低いグレードの中に自分の使いたいアンプが含まれている…なんていったお財布事情に合わせて買うこともあるでしょうし。

結局、気になる人はそのうち全部試しているでしょうし(笑)
鳴らしたい音がすでに決まっている人は的確に下調べをして手に入れていただきたいと思います。
デモ版を無料で用意しているブランドもありますしね。

でわでわ

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