弾き語りすとが作るべき音源

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ギターやピアノで弾き語りをする人がDAWを駆使して音源を制作する事が当たり前に感じられる時代になって、果たしてどの程度手の混んだ音源を作る必要があるのか?ちょっと考えてみる。

弾き語りで舞台に立つのなら、あまり着飾らないほうがいい…というのがスタート地点。

果たして着地点はどこになるでしょう?

弾き語りすと…あまり使われないサブい表現ではありますが、シンガーソングライターという表現が個人的に好きではないため、ここではこの表現でいきます(笑)

弾き語りすととは、鍵盤ひとつ…ギター一本だけを相方に舞台に立つ人を指す。なのでシンガーソングライターの中に含まれ、シンガーソングライターの方が守備範囲は広い。それに弾き語りすとは独りで舞台に立つが、シンガーソングライターには独りで舞台に立つ…という定義は当てはまらないかな。

そんな事はどうでもいいw

つまりは1人で舞台に立つ人が作る音源がドラムやシンセ、その他様々な楽器が詰め込まれた音源を作ることに疑問を持っている…今のところ。

最近の弾き語りすと、といえばエド・シーランを挙げてもいいやろか。とはいえデカい舞台に立つようになって1人では演奏しないのかな?その辺の事情はよく判らない。だけど、エド・シーランのアルバムは弾き語りすとが目指すべき姿なんじゃないやろか…と思う。

エド・シーランのアルバム…全てを聴いたわけではないので、彼の全ての音源に当てはまるかどうかは判りませんが、少なくとも”+”というアルバムは弾き語りすとらしいアルバムに仕上がっていると思う。


このアルバムでは、とにかく(歌詞も含めて)”彼の歌”が主役。

曲によっては明らかに歪んだギターも鳴っているし、ボイパなのかループなのかよく知りませんが、明らかに加工されたリズムも聴こえる。ピコピコもいっているし(いってない?)、キラキラもしている。だけど、耳に留まるのはどの曲も彼の声。そしてアコースティックギター。もうたまりませんw

ほんとね、そんな彼が売れてくれる世の中でよかったよw

彼が示してくれたんですよ、声が主役の音楽がまだ売れるって。

だから安心して弾き語りすとは弾き語りで音源を作ればいい…って思う。

もちろん、多少他の楽器を使ってもいい。

だけどね、そこでどんな楽器を使おう?この楽器でどんなフレーズを奏でよう…って悩むくらいなら、今はとりあえず置いておいて、自分の声とギター、そしてカホン程度のリズムで次の曲を録音した方がいい。

どんどん曲を書いたほうがいい。

取って付けた他の楽器の音は、きっとその曲からは浮いて聴こえるから。

本当にその歌がその楽器の音を求めているのなら、どんなフレーズにしよう?とか、どんな楽器があうかな?なんて悩む間もなく音色が聴こえてくるしフレーズを奏でてくれるから。

そうならない…ということは、引き出しにネタが入っていないからか、曲が欲していないから。

そもそも自分の引き出しに入っていないものを出そうとしているのが間違い。引き出しには詰め込んで詰め込んでどうしようもなくなった時にひっくり返して整理整頓してはじめてお宝が見つかるんだから。空っぽの引き出しから何か出てきたとしても惑わされちゃいけない。それはあなたが引き出しに入れたものではない。つまり音源に使ってはいけない…ってことだ。

例え話は伝えたい気持ちがボヤけるからやめよう(笑)

つまりは、作った曲を繰り返し歌い、繰り返し聴いて、自然に聴こえてきた音色やフレーズがその曲に必要な音なんだと思う。

自分の引き出しにないものは、観念して誰かに手を貸してもらうべき。何でもかんでも自分でやりきろうとするのは間違い。今の話でいけば、まずは自分が舞台で歌うのに必要な歌と伴奏…それだけあればいい。まずそれだけで完成させる。完成した歌を繰り返し歌い、聴いていれば自然に足りない部分を補う音が頭の中から聴こえてくる。頭の中で鳴っている音を逃さないようにすることが大事。

その為には、いつでもメモを取れる状態で歌い、聴く。

やっかいなのは、移動中だったり湯船に浸かっているときにフッと浮かんでくることがある。その時のひらめきを逃さない自分の方法を確立することが、必要かどうかわからない楽器のフレーズを考えるよりも大切なこと。

自分にとって最適な方法はあなた自身にしか判らないのだから、自分でしっかり研究して下さい。

= – = – =

弾き語りすとの音源について考えよう…と思った時、思い出したのは昔の長渕剛さん。

最近の彼の歌は全然聴いていないので知らない(怒られるでw)

しかし、Hokd Your Last Chanceとか、Don’t Cry My Loveとか、たまらなく聴きたくなってきた。

なんのテレビだったか忘れちゃったのですが、長渕剛さんがDon’t Cry My Loveを弾き語った時、その時のギターの音が、まるでピアノの音か?と思っしまうほどズッシリとした響きを聴かせてくれたことがある。あのギターの音にあこがれていたのだけど、ついぞ同じ音を聴かせてくれるギターに出会うことはなかった。ひょっとしてギターの弦がヘヴィゲージなのが影響しているのか?とずっと試したかったのだが、先日、ふとその事を思い出して手に入れたが、どうやらヘヴィゲージだけがピアノっぽい音の正体ではなかったようだ(笑)

で、長渕剛さんと言えば弾き語り。そうはいっても彼のアルバムではドラムも鳴っていればエレキギターもギンギンに聴こえてくる。ちょっと前に耳にした時はシンセっぽい音もふんだんに使われていたように記憶している。

最近のはよく判りませんが、私が好んで聴いていた頃のアルバムは、確かにいろんな楽器が共存していたけれど、しかし、それらは決して必ず必要なものではなく(アレンジに携わった人には失礼な話ですがw)、彼が1人ステージに立ち、アコギをかき鳴らし歌いだせば、どの曲もその曲なのだ。必要な音は彼の声とギターの音で賄われている。だから彼1人だけの舞台が成立していたのだろうし、多くの弾き語りすとが彼の曲を追いかけたのだと思う。

決してギターと歌だけのアルバムだったわけではない。しかし、どの歌も、ギター一本で歌ってもグッと来る。

あなたにもそんな曲を作って欲しい。

ギターと歌以外の音はあくまでも補佐的なもの。その音が無くたって、あなたの声とあなたのギターがあれば成立する。そんな曲を作って欲しい。

しかし、本当にそんな曲が作れるのか?

いや、作るのだ。

さっきも言いましたが、ギターと歌、そしてカホン程度のチャンネル数でどんどん曲を録音する。そのスタイルだけで作り続けていけば、かならずそれだけの構成でも成り立つ曲が生まれるはずだ。そして、作り続けていく間も、他の人の歌、曲、音色に耳を傾けていて欲しい。そうすれば、自分の丸裸の歌に似合う音がやがて見つかるだろう。そうやって自然に結びついた音は、あなたの歌を必ず引き立たせてくれる。あなたの歌に必要な音色なのだ。無理やり取って付けた音ではなく、歌が本当に欲しがっていた音をまとってあげられるのだ。

弾き語りすとであるあなたの本当の目的は歌を聴いて欲しいはずだ。

人前でギターを抱えて歌うことだろう。

その時、音源では鳴っていたギターと声以外の音がなくなったとして、あなたの歌がしょぼくなるようでは、それはあなたが歌うべき歌ではない。それ程の覚悟で曲を取捨選択する。作った歌全てが愛しのわが子…というわけではない。残念ながらこれは事実だ。作る歌全てが傑作なのだとしたら、あなたはこんなサイトを読んでいる場合ではないのだから。

あなたが弾き語りすととして曲を作っているのであれば、ギター以外のどんな音がこの曲に合うのだろう?と悩む時間は、この曲のコードはどう弾けばこの曲にしか聴こえなくなるのだろう?ってことに費やして欲しい。

Eメジャーコードひとつを取ってみても世界中のギタリストが弾いている。世界中の人が弾いているEメジャーコードが自分の曲にしか聴こえなくなる弾き方。コレを見つけることの方が、その曲に似合う他の音を探すよりも何倍も何十倍も大切なことだ。

舞台の上であなたがEメジャーコードを掻き鳴らす…客席のリスナーたちはあの曲が始まるゾ!と気付き盛り上がる。

こんな素敵な瞬間はない。

たった1本のギターから紡ぎ出される、ありふれているハズのコードひとつが、ステージのあなたと客席をひとつにする瞬間だ。

そんな舞台を実現するためにも、あなたの曲全てが、たった1本のギターで伴奏しているにもかかわらず、その歌にしか聴こえない弾き方を見つける。それがやがてあなたのスタイルとなり、やがて人々が勝手に新しいジャンル名を付けてくれる。そのためにも、悩むのはあなたの歌を形作る声とギターに集中してほしいな。

他の楽器は他の人にやってもらえばいいのだから。

他の人がアレンジをしやすいためにも、ギターのコードはシンプルな方がいい。最近の曲はアイドルの歌でさえ複雑なテンションコードの含まれているアレンジだったりする。しかし、それはアコギ1本で演奏する前提ではないから。はじめっから様々な楽器の音をまとってアレンジが完成されているから。だからテンションも多く含まれてしまう。

そして勘違いしてはいけないのが、そうした複雑なアレンジをしているのは、その筋のプロがやっている…ってこと。

その筋のプロがやっていることを付け刃でなぞってみても、おママゴトにしかならないのは当然の話しだ。その道のプロはこれまでに蓄積された知識と経験が違いすぎる。

しかし、どれほど知識と経験が豊富であっても出来ないこと…それは、あなたの曲を0から作ること。あなたの作る曲はあなたにしか作れないのだ。

アレンジのプロは曲が既にあり、その曲を元に色付けをすることは出来る。しかし、あなたが考えるであろうメロディーをあなたの代わりに作ることは出来ないのだ。そういう意味ではあなたの方が素晴らしい。そして、現状、アレンジに著作権は認められていない(二次的なものはあるが)が、作詞・作曲にはきっちり著作権が保護される。

ひとつの曲にあれも…これも…と時間をかけるのではなく、次々曲を書いたほうがいい…という理由にもなる著作権。

新しい曲は新たな権利を生む。

しかし、曲に付け足すフレーズはいくら付け足しても権利は生まない。下世話な話に感じるかもしれないが、大切な話だ。

大切な話だけど、やっぱり下世話すぎるのでやめておく(笑)
その話はまた別の話題の時にやりましょう。

とにかくそういう意味も含めて弾き語りすとはズルいのだ(笑)

自分で曲を書き、自分で舞台に立ってしまう。しかも1人で。そんな贅沢、他にあるまい。

= – = – –

弾き語りすとがDTMをやることについて、決して否定的な立場ではない。

ギターであれ、ピアノであれ、相方となる楽器ひとつで自分の歌をカタチにするのはとても難しいことだと思う。しかし、だからといって他の楽器の音を上乗せするのは安直すぎる。もっと自分の楽器を愛して欲しい。

そう、他の楽器の音色に走るお金と時間があるのなら、自分の楽器をどうすればいい音で録れるのか?そこに着目するのも大切だと思う。

ピアノはさすがに取っ替え引っ替え…ってわけにはいきませんが、ギターは違う。そして幸いなことに管弦楽器に比べて非常にリーズナブルだ。ガチのギターでも7ケタってことはそうそうない。(ないわけでもないですがw)なので可能ならガチのギターを1本手に入れることをオススメしたい。

デジタル録音が当たり前になってきた今、いいギターの音をいい音で録音して聴かせる事が現実的な時代だ。それもデジタル機材が誕生して随分経つ。ある程度、高度なフォーマットもちょっと背伸びすれば手の届く所にある。(ってかもうすでに持っているかも?)

ほんの10年前でも96kHzで記録できる道具を揃えるのはなかなか聞いたことのないような機材を揃えなければ出来ない芸当だったが、近頃は耳馴染みのあるブランドからも発売されているので本当にもしかしたら既に持っているかもしれない。それだけ高度なレコーダーを持っているのなら、音の源であるギターそのものにお金をかけるのもいい。ギターの音を収録するマイクにお金をかけるのもいい。マイクとオーディオインターフェイスの間に挟むマイクプリを導入するのもありだろう。

自分の声や相棒を本当にいい状態で記録するためには、どんな道具と知識が必要なのか?そんなところにも気を配ってみてはいかがだろう。

憧れのアーティストが使っている機材を雑誌でチェックしてみたりしたことのある人なら、この機材であのアルバムの音が出来ているのか…などと思いを馳せたこともあることでしょう。これがマーチンの音かwこれがギブソンなのかwとかね。本物のギターの音が聴ける…そこにも音源の価値はあるのだ。

人がこだわりを持って作業できる範囲はそう広くない。そこを広げられるのはそれだけ時間を費やしてきた人だけ。同じ時間を費やすのに、あちこちふらつくのと、自分の手元にしっかり時間を費やすのとではどちらが自分にとって有益か?それはあなたが決めて下さい。誰にとっても1時間は1時間で10年は誰にとっても等しく10年なのだ。

ワシが舞台に立てるほどギターが弾けるのなら、ギターの音にこだわって曲を録音したい…と思うな。

実際弾けないからあれこれ手を出して、自分では演奏をしない方向で曲作りを模索しているが、自分で演奏できるのなら、自分が持つ楽器にこだわったほうが絶対いい。
(ちなみに自分で演奏しないから…と複雑なアレンジにするつもりはない。シンプルで楽器初心者でも弾けるアレンジで、かつかっこいい曲を作りたいのだ)

いつかプロに録音を助けてもらう時にも、きっとその経験は活かされると思う。

現場のエンジニアに舐められない…とか(笑)

それは冗談としても、初めてタッグを組むような新しい付き合いのエンジニアとの仕事の場合、こちらが判断できなければ、相手が手を抜いていても気付けないことになる。そんなトラブルを避けるためにもある程度、自分の持つ楽器に対しては造詣を深めるようにしておいた方がいい。

自分のギターにはどんなマイクをどんな角度で立てて、どんなプリアンプを通して、どんな設定をすればいいのか?ある程度失敗をしてかないと判断はできない。失敗してもいい時に失敗をしておかないと、失敗できない時に何をしたら失敗するのか判らないからね。今のうちにたくさん失敗をしておきましょう!

= – = – =

なんだか気がつけばもう5000文字を越えてましたw

プロットもなく(いつもないけどw)思いつくままに綴ってきましたので、話はあっち行きこっち行きしてしまいましたが、最終的にもやはり自分の楽器と声を中心に音源を作るべき…という着地をしてしまいました。

結局のところ目指している方向で、音源のタイプも違ってくるかと思います。

この先も自分で作った歌を自分で歌い続けていく…ってんであれば、無駄な装飾はなくていいと思う。余計な装飾で悩むくらいなら、誰もやっていないコードの刻み方を探すほうがあなたのためになる(この点はピアノの方が幅がある…有利か不利かは別としてw)。余計なことは悩まなくていいけど、自分の歌と自分の相棒の事に関しては徹底的に悩んで、可能な限り時間とお金と手間を注いでやって下さい。

軸はあくまでもあなたの歌と伴奏。

そうじゃなくて、自分で歌うよりもいつか大きな資本の動くプロジェクトに参加したくて音源を作っている…ってんであれば、多少装飾を施す技術を身に着けたほうがいいのかもしれない。
しかし、そちらは音大を出ているような人達も同じ土俵に立つってことを前提に戦う準備をしていかなければ、とうてい生き残れないと思うので、相当の覚悟(やりたくないこともやらなければいけない時が多い)が必要だと思う。

自分が自分で歌うためのものであれば、自分が納得すればいいけど、大きな資本が動くプロジェクトであれば、お金の流れを牛耳っている人の意見が中心になるから、それに従うに必要な技量がないと務まらない。

どっちがいいか?って、決めるのはあなたです。誰かのせいにして逃げ道ばかり探すような事をしていると、あなたも夢に溺れてしまいますぞ!

心して決めて下さいね。

そうそう、冒頭では弾き語りすとについてピアノとギターで…みたいに始めておいて、途中ピアノが忘れられたみたいになってしまいましたw
あなたがピアノを弾く人だったらゴメンナサイ。

でわでわ。


宅録でボーカルの処理をやっつけるにはiZotope Nectar 3 がいいよね。
アシスタント機能がどうしてそんな段取りをするのか?そこを突き詰められたら、その先に自分の処理が見つけられると思う。もちろん飛び道具も備わっているのでかなりの事が出来ますよ!

購入は単品よりもセールの時にバンドルで手に入れるのがお買い得!せっかく連携も出来るんやしね。

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