アコースティックギターを抱え、コードストロークを伴奏に歌い上げる弾き語りストや、とあるギタリストの影響に追いつけ追い越せでビシバシ叩きまくっているフィンガーピッカーに見て欲しい動画がある。
「ギターの魅力」のヒトカケラがここににあると思う。
コレを見て!
まずはとにかくコレを見て!
この方「 Joe Robinson 」さん。オーストラリア出身のギタリスト。
歌を歌いながら…というのにこのギタープレイ。どんな脳の構造しているのか!?
それでいて曲もいい!声もいい!顔も男前!…ズルいw
ギターってこんな事出来るんやでぇ!って事でご紹介したかった次第です。この衝撃はロバート・ジョンソン、ジミ・ヘンドリックス以来、久しぶりの体験ではないかw
(他にもたくさんいらっしゃいますが代表としてね)
もっと聴きたい!となった方は、AmazonMusicでも手に入りますのでぜひ!
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フィンガーピッカーの人はコチラ
どうして先程の曲でフィンガーピッカーにも呼びかけたのか?
実は Joe Robinson さん、YOUTUBE動画で探すとアコギのインストモノがたくさん見つかる。
とりあえずここではこれをどうぞ。
ジャズ・スタンダードとしてもおなじみの Misty 。
ハーモニクスを盛り込んだアルペジオから始まり、しっとりさせるのか?と思わせておいて陽気なリズムへ引っ張っていく。
その後の奏法の中で指板やボディを叩くことはない。
しかし、それでも充分パーカッシブなノリを感じられるのではないか?
ベースラインと主旋律、そして時折アクセントとして和音を交えて奏でる。
ギターを叩くな!とは言わない。叩いてもいい。だけどね、ギターの魅力はそこだけにあるわけではない。叩くのはココぞ!という時だけでいいんとちゃう?
その打撃音やハーモニクスが楽曲の中にハマっているのか?そこでその音が必要なのか?
叩きすぎてサーカスみたいになっている人を見た時、この人は「曲を聴かせたいのか、テクニックを見せつけたいのかどっちなん?」と疑問に感じたことがある。
テクニックを見せつけたいのだとしても、既に存在するパイオニアに追いつき、追い越しことが出来るのか?
追いつき、追い越すことが叶いそう…もしくは叶えたいのであれば、そのままどうぞ突き進んで欲しい。技術の進歩やスタイルというのは、そういった意思の持ち主が辿り着ける未開の地なのだから。
ただ、そうではなく、「カッチョイイ!」「こんなんやりたい!」と喰い付いてその技術の習得に時間を浪費しているだけなのであれば、すぐにレパートリーを増やすことに舵を取り直していただきたい。そして、増やしたレパートリーの中で、特殊技術が映えそうなところにだけ盛り込んでやる。
ここぞ!という時に特殊技工を決められる事ができれば、充分に腕前は認められるはずだから。
偉そうなことを言っているお主(わたくしもぐ)はどないやねん?
そう、わたしは高度な技術を身に付けるために時間を費やし、レパートリーを増やさずに失敗したクチ。だからこそ、同じ失敗を知て欲しくない。
たいてい、こういった失敗した人からのアドバイスってスルーされちゃうものなんですけどね(笑)。それが判っていても、うさんくさいハッタリで身を固めて、上から目線でモノを言う…というスタイルは合いませんから仕方がない。
だから何度でも言う…「レパートリーを増やせ!」って。
そして、独自のアレンジを施してやる。
その独自のアレンジの中で、自慢の腕を発揮すればいい。
同じ主旋律なのに、ギタリストが違えばこんなにもベースラインの取り方やアクセントの入れ方が変わるのねwしっとりとしたバラードやったのにラグタイム風のアレンジに合わせられるんかいwなどなど、センスと腕の魅せどころはそんなところにあるんとちゃうやろか?
もうひとり見ていって!
続いてユウサミイさん。
こちらの曲では1コーラス目をストロークで弾き語っておりますが、2コーラス目の伴奏に注目していただきたい。
ほんのワンポイントでもストローク以外の伴奏が入ると、弾き語りの世界観はこんなに広がりを見せてくれる。
曲の頭からケツまで5〜6弦全てをストロークして歌っている弾き語りストの人には、別にすべての弦を掻き鳴らさなくてもいいんだよ!って気付いてほしかった。
まぁアレンジ考えるのが大変なんですけどねw
まとめ
私”もぐ”もですね、弾き語りスタイルでの演奏を嗜んでいた時期がありました。もちろんはじめのうちはコードのストロークから。
しかし、やりたい方向性としては今回ご紹介したジョー・ロビンソンさんやユウサミイさんのように、ストロークやアルペジオだけにはとどまらないスタイル。
なので、その第一歩としてBEATLESのBlackbird(この曲はBEATLESというよりもポールの弾き語りw)に挑戦したりもしました。
ギターの素晴らしい所は単音でメロディーを弾いても、ストロークやアルペジオでコードを弾いても成り立つところ。もちろん単独の演奏であれ、歌の伴奏であれ。
随分と昔、渡辺香津美さんが何かのおりに「砂浜に寝っ転がって演奏できるこんな素晴らしい楽器が他にあるか!?」といったようなことをおっしゃられていました。
その更に昔、ベートーヴェンだかベルリオーズだか定かではありませんが「ギターは小さなオーケストラ」だ的な事をおっしゃられたらしい。
ギターに関する褒め言葉は、探せばもっといくらでも出てくるでしょうが、ホント、素晴らしい楽器だと思います。
そんなギターの魅力をほんの一部しか楽しんでいないなんて、せっかくギターを持っているのにもったいない!
そう自分に言い聞かせるつもりで今回のエントリーをしたためました(笑)
いや、ホント、ギターって素晴らしい!
でわでわ
P.S.
今回のお話は、頭からケツまでストロークやアルペジオによるコードワークで弾き語りをするスタイルを否定するものではありませんので、悪しからずです。
プロにだってこのスタイルで活動されておられる方、たくさんいらっしゃりますものね。