音源を製作するにあたって、入力環境・出力環境のどちらに比重をおいて予算を振り分ければいいか?ちょっと考えてみようと思う
結論は出ている(私なりに、ね)
音源制作の最初からミックス・マスタリングまでを自分でやるのであれば、入力環境に重きを置くべきと思う
どうやってその結論に至ったのか、つらつらと述べていきます
前提
前提として、作曲までの工程しかやらない人は除きます
だって入力であれ出力であれ、自分がぶち上がる好きな機材を使えばいいと思うから
最終的な音色の決定にはタッチしないのだから、自分が盛り上がれる機材で望むのが一番いいにきまっている
YOASOBIのアヤセさんは、MacbookにAppleのイヤフォンを直挿しで作業されているという噂を目に耳にしますが、それはきっと作曲の段階までを手元で作業して、音色にかかわる(部分レコーディング以降)はスタジオなど、次の場所にまかせているから出来るんじゃなかろか
なので、ここでは頭からケツまで、手元で作業をこなす小規模な制作環境を前提としたい
デジタルはすごい
デジタル録音は本当にすごいと思う
サンプリングレートにいくつか差はあれど、素人が的確に当てることが出来ることはそうそうないとおもう
それほど、デジタル録音は正確に、鏡写しのごとく録音ができる
鏡写しのごとく録音ができるということは、入力したソースはそのまま記録されるということになる
つまり、入力した音がショボければショボいまま、イケてる音を入れればイケてる音が記録される
音を画像に置き換えて考えてみると伝わるかも
写真を編集に送り、本として整え、印刷する
最初の写真が、最近では珍しいフィルム写真であったとして、意図的な加工がない限りフィルム写真特有の色艶がのちのデジタル処理で消えることはない
また、そもそも大元の写真が、デジタルなのか? フィルムなのか? 出来上がった本を見て見分けるなんて芸当、私にはできっこない(毎日、朝から晩まで印刷内容の情報を確かめつつ印刷をしているような人であれば、あるいは見分けがつくのかも?)
それほどにデジタルはすごいのだ
伝わりましたか?
これは音に戻っても同じと言える(はずw)
確かにね、サンプリング周波数が低いと、折り返しノイズが入り込むような事実はありますので、制作の過程において可能な限りハイサンプリングレートで制作するのはうなずけます
しかし、ちなみに私には折り返しノイズやジッターのズレによるノイズの有無は聴き取れません
ただ、聴き取れる人がいる以上、そのノイズを無視するわけにはいかない
20kHz辺りの高周波が、10代の若者にしか聴こえていないからといってむやみにカットしないようなもの(パートによってはバッサリカットする場合もありますがw)
人によって、いい音の指標は異なりますが、それでもおおよそ、デジタルの枠の中に収まる範囲の中で削り出しを行っているようなもの
結局、人にとって良い音というのは、デジタルで収録できる枠いっぱいに鳴らした音なのではなく、その枠の中で出るところは出て、引っ込むところは引っ込んで、狙いを持って歪ませるなら歪ませて、そうやって出来上がるんじゃなかろか、と思うわけです
で、音源制作で肝になるのはレコーダーにどんな音を記録するか?という点に尽きる
録音された音を、アンプやスピーカー、ヘッドフォンでどれだけ自分好みの音を作り出しても、それはリスナー側の作業となる
制作サイドの作り手にとって、リスナー側の加工までは責任を負えません(笑)
音源制作者は、あくまでも【音源に記録する音】を自分好みに仕上げなければならないのだ
つまり、記録する音が音源に記録されている時点で自分好みの音になっていなければいけない
出力環境
音源制作者の出力環境でよく言われるのは、とにかくフラットな周波数特性で余計な加工のされないものを選ぶこと
では、そんなものが本当にあるのか?
わからない(笑)
でも、多分、本当に誰もが認めるフラットな再生機材はないのだろう
たって、あればそのスピーカー・ヘッドフォンだけが売れ続けるのだから
売れ行きに順位はあれど、かなりの品数が世の中に出回っている
その中から、自分好みを選べばいい
しかし、一度選んだ再生環境は、なるべく長く固定する方がいいと思う
なぜなら、その選んだ再生環境から、リスナーが再生する環境を想定してミックス・マスタリングを施すことになるのだから
このスピーカー(ヘッドフォン)で、こう鳴っていればラジカセではこうなるだろう……iPhoneではこう鳴っているだろう……
そんなふうに推測して音源の音を決める
つまり、眼の前の再生環境が基準となり、手元を飛び立っていった音源が様々な環境で再生されるのだ
また、自分と全く同じ再生環境では「こんな風に聴こえてほしい」という決定稿でもある
このことを考えると、眼の前の環境はなるべく多くの人が使用している環境に寄せるのもひとつの考え方かもしれない
スピーカーではなかなか切り替えは難しいけど、ヘッドフォンならとっかえひっかえもできなくもない
ちょうどYouTuberでこんな動画を見かけましたのでご参考まで
ミックスで失敗したくない人はこの動画を見てください|SENNHEISERから新登場!「HD 480 PRO」【作曲・DTM講座】
各ヘッドフォン(目前のスピーカー)の特徴をしっかり認識しておいて
同じヘッドフォンで聴かれた時に恥ずかしくないように
違う環境で聴かれても狙った方向性が失われないように
そのためには、出力機材の固定は自ずと固定されていくのではなかろか
こだわるなら入力環境
ここでいう入力環境とは、ミックスダウンして音を固めるまでの直前までを指す
(マスタリングでは突飛な音色変更は行わないものね)
マイクから入る信号はもちろん、経過するマイクプリ・オーディオインターフェース、DAW内外でかけるコンプ・EQ、その他、リバーブやコーラスといった空間系のエフェクターも込である
とにかく、完パケ音源として固定するまでに通過する環境全てが入力環境としてほしい
こだわってアウトボードを通すのであれば、録音後であっても再度録音するのだからここも含む
範囲が広いだけに、こだわるポイントを狙い定めるにも個性が出ることでしょう
(お金もかかるw)
こだわるポイントが多い分、いつまでも出力環境にこだわっている場合でもない
完パケ音源の音色を徹底的にこだわれるのは、ここまでの部分になるのだから、ここにこだわって欲しい
〆
余程環境の整っている場合を除けば、自作の音源と商業スタジオ制作の音源を比べれば、その差は歴然であろう
使っている機材が違えば記録される音も変わってくる
では、その商業スタジオ制作の音に近づけるためにすべきことは何か?
それは決して再生環境の改善ではない
録音・ミックスの環境を整えることになるでしょう
そういう事を考えて冒頭の
「音源制作の最初からミックス・マスタリングまでを自分でやるのであれば、入力環境に重きを置くべきと思う」
という結論に至りました
出力環境は早々に固定して
さあ、制作環境(入力環境)の沼へ飛び込みましょう(笑)
この投稿を書いたり消したりうんうん唸っている間に、Frieve-A Musicさんが音を画像に置き換えたオーディオのお話を投稿されていました(悔しい!w)
ご参考までにどうぞ!

