コンプレッサーをかけた効果が判らない…という人へ〜聴いて確かめてみよう!

DTM

コンプレッサーというエフェクターは、なれないうちってその効果が耳で感じ取れない…という人もいることでしょう。私だってその1人でしたw
そこで極端な例を作ってみましたので、実際に聴いて確かめてみましょう!

コンプレッサーの役割は言葉では理解しているつもりでも、その効果を音源で聴いてみるとピンとこない…ということは、はじめのうちは仕方ない。多分、その音源は本当に聴き分けにくい程度のかかり具合なのかもしれない。

いきなり上級編の音を聴き分けるのは難しい。

だから極端に簡単な例を聴いて、具体的に理解できるように…ということでちょっと雑な音源を作ってみました。

だいたい「音を圧縮する」なんて言葉や字面は読めたとして、解らないうちはどういうこと?って思うはず。

圧縮…なんて表現がイカンのだ(笑)

でも、その効果を理解できたら、やっぱり「圧縮」って言うしかないわ…と思ってもらえるはずw

というわけで、早速極端なコンプレッサーの効果を確かめてみましょ!

アコースティックギターで確かめるコンプの効果

アコースティックギターの弦を6本同時に鳴らすのと、1本だけ弾くのとでは音量差はある…ということは理解していただけるでしょうか。

単音でメロディーを弾くよりも、コードをジャカジャカかき鳴らしたほうが音が大きい…ってこと。

実際に確かめてみましょう。

まずはこちらを聴いてください。(音と音の間隔がちょっと空いているのでじっくり聴いてくださいw)
(※音量注意 – はじめに6弦、次に1弦、最後に全弦弾きますので、最後に大きい音になります)

最後に弾いたコードだけは、やはり音が大きかったですよね?

物理的に考えて、同時に鳴らしている音が多いほうが音は大きくなる。当たり前やん!とw

では、次にコンプレッサーで大きい音を抑え込んだ状態で聴いてもらいます。

どうでしょう?最後のコードをジャラーンと弾いた音が、さほどうるさくなかったのではないでしょうか?

これがコンプレッサーの効果によるもの。

コンプレッサーというエフェクターは、音色そのものを極端に変えるわけではないので、ディストーションのように一聴しただけでは聴き分けられないのも仕方がない。

だけど、こういう役割を果たしているのか!というのを踏まえて聴いてみれば、確かに音が変わっている…とお判りいただけたと思います。

エレキギターで確かめるコンプの効果

それでは、続いてエレキギターで音源を用意しましたので聴いてください。

まずは1本のギターが歪んだ音色で五度コードを刻んでいます。その途中からもう1本のギターがコードを乗せたり、カッティングをしたりします。

1本のギターが鳴っているときよりも、もう1本のギターが重なってきた時の方が、ちょっとやかましくなったの…お判りいただけましたでしょうか?

続いてこの2本のギターにコンプをかけてみます。

どうでしょう?

確かに2本のギターが鳴っているのは判るけど、音量はあまり変化がなかったのが伝わりましたでしょうか?

今度の比較はアコースティックギターの時よりもちょっと微妙な違いだったかもしれません。

こちらのグラフをご覧ください。

これは、時間の経過とともに音量を記録したグラフになります。

上段がコンプのかかっていない音源のグラフ。

こちらのグラフではところどころ赤くなっている部分があります。この赤い部分が2本目のギターが重なっている辺り。

で、下の段…コンプのかかったグラフでは、多少赤い部分がありますが、コンプがオフのものに比べると明らかに少ない。それだけコンプレッサーが抑え込んでくれた…ということです。

まとめ

今回は、ちょっと大袈裟に設定をしましたので、コンプレッサーの設定は内緒にしておきます(笑)

コンプの効果が耳で判断できない人…っていうのは、このコンプの役割が感覚で理解できていないから…だと思ったんで、こんな音源を作ってみました。

コンプレッサーの役割というのは、指定した音量を越えた時、指定した役割で抑え込んで、全体の音量差を調整するためのものなのですが、この機能を利用して指定した値より小さい音をカットする(ゲート)ものや、指定した周波数帯域の指定した音量の時だけ抑え込ませたり(ディエッサー)、音源全体が歪んでしまわないように指定した音量を越えないようにする(リミッター)ものなど、様々な使い方がされます。(時々コンプレッサーとしての効果はオフに近い状態にしておいて音色変化を狙った使い方まである)

様々な使われ方をするコンプレッサーですから、あなたが聴き分けられなかった音源のコンプレッサーがどんな役割を果たしていたのか?ある程度、あたりが付いていないと聴き分けられなくて当然…ということもあると思います。

しかし、今回実際に聴いて確かめたコンプレッサーの基本的な動作をしっかり頭に入れることが出来れば、その都度、イメージをしやすくなっていくと思います。

また折を見て、この効果を得るために設定はどうすればいいか?なんて事もお話したいと思いますが、今回はコンプレッサーの効果を聴き分ける事に専念しておきましょう。

このページにある音源を聴き分けることが出来るようになったら、実際に手元でもいろいろなケースを試してみてください。

音源1本にかけるコンプレッサーと、いくつもの音源を束ねたものにかけるコンプレッサーで、目的や役割が違ってくることもあります。混乱してわけが判らなくなった時は、ここにある音源の違いを思い出して、そこからまた広げていけば混乱を整理出来るかもしれません。

複雑な使い方をされるコンプレッサーですから、なおのこと、一番噛み砕いた時の効果をキチンを理解・把握出来ている事が大切だと思います。

基本の上に応用は成り立つものですから。

でわでわ

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