The Beatles WhiteAlbum をモノラル化してみた

DTM

The Beatles WhiteAlbum 50thアニバーサリー盤3枚組を購入したものの、やはり受け入れがたいステレオミックスの曲が含まれていたので、手元でモノラルミックスを作ってみました。

ツールの無駄使い的なモノラル化作業をご紹介w

7枚組か2枚組か

The BeatlesのWhiteAlbum の50周年アニバーサリー盤が発売される…と知った時、2つのバリエーションでとっても悩んでいた。それは、7枚組(7枚のうち1枚はBlu-ray-Audio)の方に、モノラルミックスが入っている…って事。で、3枚組の方には入っていない。

7枚組・3枚組の価格差がホドホドなら悩まずに7枚組を選んでいたが、4〜5倍の開きがある(笑)。いや、笑えないw

一歩譲って豪華ブックレットも読んでみたい…としても、やはり2万弱…というお値段は厳しい…。そしてなによりBlu-ray Discの再生環境が整っていないことも引っかかる。

この機会にBlu-ray Discの再生環境を整えてみてもいいが、それだとWhiteAlbumの価格以上に費用がかかってしまう。なかなか厳しい…。

ということで、今回のWhiteAlbum 50th アニバーサリー盤は3枚組を選ぶことにした。

受け入れがたいステレオミックスとは

これはもう、個人的な好みの問題。このアルバムの制作されていた時代背景を考えると、このアルバムに見られるステレオミックスは、致し方ないのかもしれない。なにせトラック数が限られている。

限られているトラック数で、ステレオミックスに工夫を凝らす…となると、同じ事を繰り返したくない!って創作意識に従えば、様々な実験的ミックスが生まれてくることでしょう。

しかし、やっぱり嫌(笑)

イヤフォン・ヘッドフォンで聴いた時に、ドラムトラックが片耳だけで聴こえてきたり…ベースが片耳から聴こえてきたり…最悪真ん中から聴こえてくる楽器が見当たらなかったり…などなど。

これらのミックスは、スピーカーから流して聴いていると面白い。しかし、イヤフォン・ヘッドフォンではキツイ。

まぁ、ワガママですw

モノラル化作業

モノラル化にあたって、Studio One のプロジェクトツールを使いました。マスタリングツールってやつですね。使用したプラグインは「HPL2 Processor Plugin」「Ozone8」「Waves WLM Ludness Meter」の三種。

ヘッドフォンで聴く用ということで、ちょっと悩みましたが、HPLツールを使用。
HPL2 Processor Plugin | SOFTWARE

このHPLツールの使用にあたっては、ちょっと葛藤もあったんです。だってね、このツールを使うとイヤフォン・ヘッドフォンで聴こえる音を、スピーカーで聴いている風に変換してくれる…つまり、音質が加工されるということ。

DTMの作業をしている時には、この様な音色加工を施すことはありません。つまり、スピーカーから聴こえてくる音の信号をそのままイヤフォン・ヘッドフォンに流し込んで聴く(「スピーカーで聴いている風」と、「スピーカーから出ている音をチェックする」…って違いにご注意)。そうすることで、スピーカーから聴こえてくる音をチェックしているわけです。

つまり製作時のイヤフォン・ヘッドフォンで聴く耳は、スピーカーからの音をチェックする目的になっている。故に音色が変わってはならぬわけです。

しかしまぁ、今回はもう娯楽…と割り切って、HPLツールを使うことにしました。このツール、ホント不思議ですが、耳障りの良い音にしてくれるんです。スゴイ!

あとは最近手に入れたOzone8をかましてみました。新しく手に入れたものはこんな風にお遊びから使っていかないとね。少しでも触る時間を増やして慣れておかないと、いざ!って時にオロオロすることに。

またモノラル化を施すのにOzone8はちょうどいいし、なんならプリセットをちょいちょい試すいいきっかけにもなる。

もともとそのまま聴こうと思ってmp3でCDから抜き出していたファイルを、そのままStudioOneのプロジェクトツールに放り込みました。

(ホントはWAVEで抜き出してStudioOneでmp3に変換したほうがええんやろな…とは判ってますがw)

で、今回はプリセットの「All-Purpose Mastering」→「Adaptive Dynamics」を試してみました。

使用されているエフェクトは「Dynamics」「Imager」「Maximizer」の三種。
それぞれの設定は画像からご確認下さい。
(それぞれクリックで別窓表示します)

以上2種類のプラグインがマスターのインサートに刺さっています。

で、マスターのポストにWaves WLM Loudness Meterを挿し、このプラグインに搭載されているリミッターをアクティブにしました。
(不慮のレベルオーバーを回避するための天井です)

以上のセッティングでアルバム全体を再度mp3で吐き出して、これをiPod Touchにでも放り込んで持ち歩こうかな…と。

WhiteAlbum2枚目にも、全く同じ設定で3種のプラグインを挿して、モノラル化を施しmp3ファイルで吐き出しました。ところが、3枚目となる「イーシャー・デモ(ジョージ・ハリスンの自宅で収録されたアコースティック・デモ)」がまた困りモノ。

アコースティックギターとメンバーによる歌、そして雑な手拍子などがしゅうろくされているのだけど、これもまたギターが片方からしか聴こえなかったりする。(逆にバランス良く振り分けられていてそのまま聴きたいミックスの曲もあるんですけどねw)

なのでこのイーシャー・デモもモノラルで聴くことに。ただ、聴き比べた感じでHPLは使いませんでした。また、収録されている音量も控えめでしたので、Waves WML Loudness Meterのリミッターも不使用。なのでOzone8だけを挿しました。

プリセットは「All0Purpose Mastering」→「Added Warmth」です。

このプリセットで使用されたエフェクターは「Cintage EQ」「Vintage Compressor」「Vintage Tape」「Vintage LImiter」の4種類。
各設定は以下の画像(クリックで別窓拡大表示)でご確認を。

以上の設定でmp3ファイルを吐き出してやり完成。

まとめ

今回の50thアニバーサリー盤として携わられたプロデューサーのジャイルズ・マーティンさんとミックス・エンジニアのサム・オケルさんをはじめ、ビートルズメンバーの仕事に対する冒涜だとは思います。がしかし、やっぱりモノラルで聴きたいんだもの。本当にゴメンナサイ。

というわけで、これからこのWhiteAlbum 50thアニバーサリー盤は、モノラルミックスで楽しませていただきます。

この他、真実同時期に入手したReiちゃんのメジャーデビューアルバム「REI」やQUEENの映画サントラ版についても、モノラルミックスにはしませんが、HPL2 Prossespr Pluginをかました音源は作ってみようと思います。

スピーカーから聴こえる音のチェックとは違い、娯楽で楽しむための音楽も聴くようにしないとね。

でわでわ

P.S.
モノラル化を施したファイルをiPod touchに放り込もうと接続したら、iTUnesが認識しない…という事態に…困ったもんだ(最近買ったばかりやのにw)

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