【Harrison Mixbus】アナログ感をもたらすサチュレーションをチェック!

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Harrison Mixbusの特徴としてよく声に挙がるのがアナログ感。何を持ってしてアナログ感というのか?…という言葉の定義についてはそれなりに擦り合わせが必要だと思いますが、ここではざっくり音色の変化とします。クリアで音質劣化もなく流し込まれた信号にどのような変化をもたらすのか?

Mixbusを通す事で加えられる要因について考えてみます。

<<お断り>>

このページにございます画像や数値は、今回の作業の中で得られた結果を元に構成致しております。同じ検証を改めて行った際、ここに記されている数値と100%一致するとは限りません。悪しからず容赦願います。

Mixbusのアナログ感

Harrison Mixbusを通すことによって得られるアナログ感を、バス・トラック・マスタートラックに設置されている「テープサチュレーション”ドライブ”ノブ」だけを取り上げて語るのは少々乱暴であることは認識しております。

しかし、コンソールとしての現物Mixbus全体の再現度を語るほど、専門家ではないわたくしに出来ることはこの程度…。
(ちなみにDAW MixbusのトラックはEQ・コンプがフェーダーなどと共に一括りで存在し、オフにすることは出来ても取り除くことは出来ない仕様になっている)

ということで、今回はWaves eMoGeneratorを使い、付加される倍音が存在するのかどうか?程度の検証を行いたいと思います。

サチュレーションという言葉が曖昧なまま独り歩きしている雰囲気が漂っておりますが、単純に直訳(Googleで翻訳w)すると「飽和」。

DTM界隈で飽和といいますと、パツンパツンに音が詰まっている様に感じる膨満感を指すことが多い。その膨満感の傍らには倍音成分が付加された現象や、レベルオーバーをしてしまったために発生するほのかな歪み成分(明らかな歪みは「Distortion」や「Drive」となる)があり、DTM用語としてはそれらも含んでサチュレーションと表現しても、いいんじゃなかろか…思います。

そんな意味を持つ「Saturation」という言葉を掲げた「テープサチュレーション”ドライブ”ノブ(以下、”ドライブノブ”とします)」がどの様な仕事をしてくれるのか?

DAW Harrison Mixbus 及びMixbus 32Cに音を通すことで得られる音色変化について、ごく一部ではありますが見ていきましょう!

検証環境

ホストPCは型落ちで入手した、最後のUSB端子の付いたMacBookPro。ちなみにTouchBarはありません。型落ちのせいなのか、サンプリングレートを192kHzで作業したところ、スペクトラムアナライザーで最初のキャプチャをしようとしたところで見事にフリーズ(笑)。ということで、44.1kHzで検証いたします。

今回使用するMixbusは無印(Harrison Mixbus V5)の方。

オーディオトラック(モノラル)を1トラック追加して、そのトラックにWaves eMoGeneratorを挿し、マスタートラックにADPTR Metric ABのアナライザを使用。

eMoGeneratorの設定はこの通り。

サイン波を100Hz、-20dBで発生させています。

測定

まずはドライブノブが「0」の状態から。
音声データが収納されるインプットチャンネルにはドライブノブがありません。なのでこのままマスターチャンネルへ送り、マスターチャンネルのドライブノブを左に振り切った状態で測定してみます。

スペクトラムアナライザーをMetric ABの物を使うので、どうせなら動画面比較仕様!と思い、eMoGeneratorで発生させたサイン波をエクスポートしようとしたところ、今まで気付いておりませんでしたが、このMixbus…2mixでエクスポートすると、どのビットレート(=ビットデプス✕サンプリングレート)を選んでも、勝手にノーマライズ(0dBを超えない範囲で最大化)されてしまうw

ノーマライズを嫌う方がけっこういらっしゃると思いますので、これでMixbusが選択肢から消えた人も多いかも…いやいや大丈夫!
ノーマライズを加えずにエクスポートする方法はございます!こちらをどうぞ。
【Harrison Mixbus】2mixをエクスポートすると勝手にノーマライズされる件

比較元になるピンクノイズ

閑話休題、改めてピンクノイズ(100Hz/-20dB)をエクスポートしてみました。

バスチャンネルは通っていません。インプットチャンネルから直接マスターチャンネルへ送り、ドライブノブは左へ振り切っています。

波形はこんな感じ。

ノーマライズは回避できましたので地味な波形ですw

エクスポートする時に解析されたデータも掲載。

100Hzの辺りが赤くなっており、上下に離れるに従って緑から青へ変化しています。

そして、このエクスポートしたファイルをMetricABのスペクトラムアナライザーで表示したのがこちら。

バスチャンネルを経由ドライブノブ:バス・マスター共に最小(左に振り切る)

続いてインプットチャンネルで生成したピンクノイズをバスチャンネルを経由してマスターチャンネルへ送ります。

バスチャンネルを経由することで、信号が通り抜ける回路の距離が伸び、音に対する影響も増えると思われるが、ここではドライブノブを左端に振り切って最小にしているせいか、グラフなどに大きな変化は見られなかった。

エクスポート時に解析される情報によりますと、バスチャンネルを回避した時の比べてトゥルーピークだけ、かすかに数値の違いが見られました。

バスチャンネル回避時=-22.3dBTP
バスチャンネル通過時=-22.6dBTP
0.3dBTPという僅差ではありますが、バスチャンネルを通過したほうが信号が小さくなっています。理由?…解らん(笑)

トゥルーピークとは?

トゥルーピークというのは、デジタルデータからアナログ信号に変換したり、デジタルデータ同士でも圧縮した時などにニョキッと現れる大きな信号の事で、DAW上で波形を眺めているだけでは気付けない強信号を記したもの。
「Inter Sample Peak」「インターサンプルピーク」「サンプル間ピーク」と言われることも。

参考リンク
インターサンプルピーク:Inter Sample Peakとは | 偏ったDTM用語辞典 – DTM / MIDI 用語の意味・解説 | g200kg Music & Software
『連載ラウドネス講座』 第 1 回 ラウドネスの基礎とトゥルーピーク|JPPA 会報 2010 年 4 月号PDFファイル

もともとドライブノブはデフォルトでセンター位置が所定の場所。バスチャンネルで-10.5、マスターチャンネルで-20.5が標準ということで、それよりも小さい値にしたことから信号が弱められたのか?とも考えられる。だが、それならばバスチャンネルとマスターチャンネルのフェーダー脇で記録されたピークの値がどちらも同じ-23となっているのがまた不思議。(ノブを左に振ることで影響があるのだとしたら、バスチャンネルとマスターチャンネルでもそれぞれに数値のズレが出ても良さそうな気がする)

しかし、トゥルーピークでは、0.3dBTPという僅かな違いではありますが、変化があった事は忘れてはいけないのかも。
ここでは-20dB・100Hzというサイン波だけの信号に対しての差でしかないが、ここに音楽という信号が流れた時には、もっと大きな違いを生み出す可能性は大きく含んでいると思う。

続いて、バスチャンネルを通過した信号と、回避した信号を比較。

パッと見の印象、どちらも変わらない感じ。
ちなみに青いほうがバスチャンネルをスルー。
オレンジの方がバスチャンネルを通った信号。

MetricABには両方のグラフを重ねて表示する機能がありますので…

やはり、ほぼ同じ山。

ここでは省略しましたが、青とオレンジの表示を入れ替えてみても山はほぼ同じカタチでした。
デジタルデータ上、ドライブノブを左に振り切った状態では、バスチャンネルを通る・通らないの差は微妙…ということっぽい。

ドライブノブについて補足
ドライブノブについて補足

ここでバスチャンネル・マスターチャンネルに装備されているドライブノブについて補足しておきます。
ドライブノブのあてがわれている数値なのですが…

バスチャンネル

・左に振り切った数値が「-30.5」
・センターで「-10.5」
・右に振り切った数値が「10.0」

マスターチャンネル

・左に振り切った数値が「-40.5」
・センターで「-20.5」
・右に振り切った数値が「0.0」

それぞれわずかに数値が違っています。単位は不明。(マニュアルにも記載はないが恐らくdB●●なのだろうけど、今のところ確認できていないので単位は省略します)

ドライブノブはデフォルトでセンターに位置しておりますので、バス・マスターチャンネルのノブをそれぞれ左端に振り切ったことによってマスターチャンネルでの音量がわずかに小さくなったのはその影響かと思われます。ただ、バスチャンネルのドライブノブをフル(10.0)に上げたとしても、最終的な音量に変化が見られない場合がありましたが、この原因は今のところ不明。(ノブの左側と右側で音量の変化が違うのかもしれません=ギターアンプでも一定の音量を超えると、あとは歪み具合が増えていくようになる)

バスチャンネルを経由:ドライブノブ=バス・マスターともにセンター

つづいてバスチャンネル-10.5、マスターチャンネル-20.5…つまりどちらもセンターにしてみました。
Mixbusを立ち上げた直後はこのセンター位置がデフォルトの値。

ドライブノブを左に振り切ってバスチャンネルを通した先程の設定と同様、ピークを数値で記録するメーターはインプットチャンネルよりもバスチャンネル・マスターチャンネルの方がやや小さい音量になっています。ドライブノブを上げることでピークにも影響が出いると思っていましたが、この段階では変化は現れていません。

エクスポート時の解析情報では、なぜだかトゥルーピークが下がっている(笑)

ドライブノブを上げたのだから、信号は強くなるのでは?と考えてしまうが、このドライブノブの効能は信号を強める事ではなく、アナログ機材に見られる飽和感を演出するものなので、ひょっとしたら単純に信号を強くしているのではなく、アナログテープにやや強めの信号を突っ込んだ時に見られるコンプレッション的な作用も含まれるのか…と考えると、ファイル変換時に暴れてしまう信号成分を抑え込んだ結果なのかもいしれない。

MetricABで見てみよう。

MetricABで測定されたピークは-22.9と0.1の誤差が出ている。コンマ1〜2というのは誤差…としてもよいだろうか。

今度はバスチャンネルを回避したドライブノブ左振り切り信号と比較。

オレンジ色のグラフがドライブノブ左振り切りバスチャンネルスルーの信号。
バスチャンネルを通る・通らない…の違いはこのサイズのグラフではパッと見同じに見えてしまう。

重ねて表示しても同様。

ドライブノブを左に振り切った信号と、バス・マスターチャンネル共にセンター(デフォルト状態)にした信号との差は、トゥルーピークに見られる違いが一番大きい様子。

バスチャンネルを経由:ドライブノブ バス=MAX/マスター=Center

次にドライブノブをバスチャンネル=マックス(+10)、マスターチャンネル=センター(-20.5)に設定して確認してみましょう。

マスターチャンネルのピーク値が-23.4dBFSと更に小さくなりました。

エクスポート時の解析を見てみますと、今度はあちこちに数値の変化が見られました。

数値の比較
バス・マスター=共にCenter バス=MAX/マスター=Center
ピーク -23.0dBFS -23.3dBFS
トゥルーピーク -23.0dBTP -22.7dBTP
総合ラウドネス値 -24.8LUFS -25.1LUFS

バス・マスター両チャンネルのドライバーノブがセンターだった数値と比べて、バスチャンネルをMAXにした場合、コンマ1桁の範囲ではありますが、ピーク・トゥルーピーク・ラウドネス値のどれもが抑えつけられた結果に。

やはり、ドライブノブという名前にそそのかされて、単純にレベルを上げているだけ…と捉えるのは危険。

そして、バスチャンネルをマックスにしたことで、ついに倍音が発生。

青いグラフの方がバスチャンネルをマックスにした方の信号のグラフ。100Hzを中心にした山は、オレンジの山(バス・マスター共にセンター)とほぼ変わらないカタチをしているが、青い方のグラフには明らかにもうひとつの山が出現。

ザックリとしか確認できませんが、300Hzちょいのところに山が現れています。この山の中心が330Hz辺りなのだとしたらE(ミ…329.628Hz)の音になります。基準になる音が100Hzですが、仮に約98HzのG(ソ)の音とすれば、三倍音に当たるE(ミ)の音がその辺りなので、おおよそ理屈通り…ということになる。

この小さい方の山自体は60dBをちょっと下回った程度の音量ですので、G(ソ…97.999Hz)+E(ミ…329.628Hz)のような「オクターブ+完全5度音程」のハモリに聴こえるようなことはなく、三倍音として音色の印象を変化させる程度のモノ。ただ、音色の印象を明るくする要素になり得る可能性は大いに含んでいます。

2つのグラフを重ねてみます。

やはり、100Hzを中心にした山はほぼ同じ形と言っていいでしょう。

バスチャンネルを経由:ドライブノブ=バス=Center/マスター=MAX

今度はバスチャンネルのドライブノブをセンターに戻し、マスターチャンネルのドライブノブをMAXにしてみました。

この場合も、バス・マスターチャンネルで記録されるピークは-23.0dBとなりました。

エクスポート時の解析を見てみましょう。

ここへ来て、信号の強さ・音の大きさ共に開放され始めた…という印象。

数値の比較
バス=MAX/マスター=Center バス=Center/マスター=MAX
ピーク -23.3dBFS -17.5dBFS
トゥルーピーク -22.7dBT -17.5dBTP
総合ラウドネス値 -25.1LUFS -19.3LUFS

しかし、バスチャンネルのドライブノブ・マックス「+10.5」に対して、マスターチャンネルのドライブノブはマックスで「+0.5」。
ノブに設定された数値を見ると、信号の強弱・音量が開放されるのはあてがわれた数値の大きいドライブノブがマックスの時に感じますが、今回の検証ではマスターチャンネルをマックスにした方が効果を発揮しています。

理由は謎(笑)

この際、数値云々よりもバスチャンネルのドライブノブは抑え込む効果を持ち、マスターチャンネルのドライブノブはゲインをブーストさせる効果を持っている…と役割が分担されている…と思い込んだほうがいいのかも。

先程のバス=マックス/マスター=センター設定のグラフと比較してみます。

マスターチャンネルをマックスにした今回のグラフにも300Hzちょっと上のところに新しい山が現れています。

そしてもうひとつ、青いグラフ(バス=Max)では、低音域に底上げされたようになだらかな斜面が現れました。

ちなみに青いほうが今回(マスター=マックス)のグラフ。

重ねてみると、やはり青い山のほうが100Hz及び330Hz辺りのグラフ共にオレンジの山より大きいことが判ります。

付加される倍音は同じ周波数ですが、信号の強弱・音量に影響させるかどうか?で、バス・マスターチャンネルのドライブノブを使い分けるとよさそう。

バスチャンネルを経由:ドライブノブ=バス・マスターともにMAX

さて、いよいよ(まぢ長かったw)バス・マスター共にドライブノブを最大にしてみましょう。

一度下げたバスチャンネルのドライブノブを上げたせいか、マスターチャンネルで記録されるピークが更に0.4dB下がりました。

エクスポート時に解析される数値にも、バスチャンネルに推測される抑え込む効能が現れています。

バス:マスター「Center:Max」のグラフと比較してみます。

どちらも330Hz辺りに山が増えているのには変わりありませんが、オレンジ色(Center:Max)の方が低音域に山の裾野が広がっている。これはバスチャンネルをMaxにした時にも見られた現象。そう、ここでもバスチャンネルをマックスにしていますので、同じ効果が発揮された…となる。

2つのグラフを重ねることでハッキリしますが100Hzを示す山はオレンジ色(Center:Max)の方が大きいです。

しかし、330Hz辺りの山は青色(Max:Max)の方が大きくなっています。
バスチャンネルのドライブノブを上げたことで元になる100Hzの信号を抑え込みつつ低音域を持ち上げ、更に倍音も増加させるカタチで飽和させていると見ていいでしょう。

バスチャンネルのドライブは少々役割が複雑な感じ。

まとめ

バス=Center:マスター=Centerから共にマックスに至るまでの数値を並べてみました。

バスチャンネル:マスターチャンネル「Center:Center」の数値を基準に見比べてみると…

・「Max:Center」では、ピーク・ラウドネス値が抑え込まれているのにトゥルーピークはやや上がっている。

・「Center:Max」では、どの数値も「Center:Center」の数値を大幅に上回っている。

・「Max:Max」では、「Max:Center」のピーク・トゥルーピークをわずかに上回っている。

…というこれらの事象を踏まえますと、やはりバスチャンネルのドライブノブはゲインを単純にブーストしているだけ…とは言い切れない。しかし、トゥルーピークはわずかながら数値の上昇が見られることや、先程のグラグでも確認された低音域への影響、三倍音の上昇から、信号のエネルギーは抑え込みつつも、その抑え込まれた分が低音域や倍音に流れ、膨満感が増大している事を示唆していると思っていいだろう。

次に「Center:Max」で全ての数値が増大していることから、抑え込みがかかるポイント(スレッショルド)がもう少しゆるいタイプのドライブ(ここはもうコンプと言うべきか)と考えられる。

「Center:Max」から比較して「Max:Max」の数値が「Max:Center」よりも「Center:Max」の数値に近づいている事から、バスチャンネルのドライブノブにはマスターチャンネルよりも優先される強めのスレッショルド(配列的にも納得)が設定されているようだ。

= 結論 =
あくまでも今回の検証から得られた推測ではありますが、やはりバスチャンネルとマスターチャンネルのドライブノブにはそれぞれタイプに違いがあり、その事を踏まえた使い分けが必要になると考えられる。

ちなみに…

Mixbusではプラグインのディレクトリを追加できない(本当は出来るかも?)ようで、StudioOne付属のスペクトラムアナライザをここでは使ってきませんでした。

ところが、一度StudioOneに吐き出したファイルを取り込んで確認してみますと、MetricABでは気付かなかった事実が!?

まず、こちらはバス:マスターがそれぞれMax(ドライブノブを右に振り切り)にしたサイン波のグラフ。

MetricABの縦軸は-96dBまでだったのですが、StudioOneのアナライザは-144dBまで見ることが出来ます。

そして、-144dBまで掘り下げると、なんと五倍音も発生していたのです。
いつから発生していたのか?とその他の組み合わせも確認していました。

こちらはバス=マックス:マスター=センター。

五倍音の山は見られません。100Hzの山も-24dB程度と、先ほどと変わらない強さ。

続いてバス=センター:マスター=マックス。

こちらも五倍音は見られません。しかし、100Hzの山が-24dBを明らかに超えてきました。ここでもマスターチャンネルのドライブが抑え込み始めるポイントがゆるい事を確認できました。また、三倍音の裾野(高温域側)が500Hzをはみ出してきている点は見逃せません。

最後にバス:マスター共にセンター。

MetricABで確かめたセンター:センターのグラフでは三倍音の存在に気付けませんでしたが、-96dBを下回るエリアでは密かに三倍音が発生していた…ということになります。

Mixbusのデフォルトでそれぞれのドライブノブのセンターがどちらも「0」ではないことから、なにか落とし穴があるのでは…と思っておりましたが、やはりセンター位置は無反応ではなく、密かに変化が始まっている…ということになります。ただ、この変化を耳で聴いてシレッと言い当てることが出来るか?といいますと、私には自信ありませんw

しかし、様々な信号が流れる実際のミックスにおいては、ただMixbusを通すだけで何か変わったよね?と感じさせる変化を感じることは出来ると思います。…というか、すでに実感しております(笑)

この変化を良しとするか、悪しとするかでMixbusの採用不採用が分かれるところではあるでしょうが、そこは歴史と実績のあるHarrisonの打ち出してきた品質。ぜひとも、プロや玄人のご意見を聞いてみたいところでございます。

ただ、まぁ、いろいろと不具合があるのも事実(ファイル管理が不親切とか、謎のフリーズとか←致命的w)。

作曲ツールとしては、致命的にオススメできませんが、ミックスダウンだけMixbusでやってみる…とか、私はやってみようと考えております。(←早く曲創れw)

ではでは

おまけ

アナログ感とは?

「アナログ感」なんて言葉はデジタル機材が一般的になってきてから聞かれるようになった言葉なのだと思います。

デジタルシンセやデジタルレコーダーといった音を「0」と「1」のデジタルデータとして扱うことが当たり前になってきた時、アナログ機材による音の取扱いとの間に音質の違いを感じた人は多かったはず。

デジタル機材が登場当時は、その鮮やかでクリアな音に驚き、ありがたく利用していたはずが、段々とアナログ機材を通した音の親和性(耳馴染みの良さ)に気付いた人が現れはじめ、しまいにはレコードプレイヤーやカセットプレイヤーをはじめ、アナログ機材の復刻が話題になることもある。

デジタル機材とアナログ機材の間にはどのような隔たりがあるのか?

デジタル機材では、データを「0」と「1」に置き換え記録、伝達、読み込む事でその情報を利用することが出来る。白黒ハッキリさせたデータとして伝達することで、データに欠損のない限り、劣化も起こりようがない(ハズw)。

しかし、アナログ機材というのは、「音」という空気の振動を電気信号に置き換え、ケーブルを伝わせ、再び空気の振動に戻す事で「音」という情報を取り扱う。

電気信号はデジタル信号のように明確に成分を記録するものではなく、川を流れる水のごとく様々な環境の変化にさらされる。

そのため、アナログ機材を使った作業では、チープなケーブルは敬遠され、余計な機材は排除され、ケーブルに影響を及ぼす家電製品は遠ざけられ、しまいには電源ケーブルにまで気を配る…など、その取り扱いに細心の注意が払われていた。

チープなケーブルや不要な機材を排除するのはなぜか?

ズバリ、音質の劣化を避けるため。
電気信号で伝達される「音」は、伝達される距離が遠ければ遠いほど、機材を通れば通るほど劣化する取り扱い要注意なか弱い存在。

なら、アナログ感は削られる事で付加されるのか?といいますと、そうとは限らない。川を流れる水とは違い、電気信号は伝達される道中で通り抜ける様々な機材に搭載されているパーツによって、倍音成分が付加されるケースもある。何を使えばどうなるのか?を適切にコントロールして加工される音に、人は温もりやまろやかさを感じ、聴き入ってしまう。

リンスニング環境では絶対悪とされてきた「歪み」が、デジタル化の進んできたレコーディング環境では、再認識されている。(アナログレコーディング環境では元々活用されていた)
リスニング環境においては、製作者の聴かせたいハズの音を最大限正確に再生することが目標なので、歪みは邪魔な存在でしかない。しかし、音を作る…という立場では、その歪みがいい音を更に良くしてくれるのであれば使わない手はない…ということ。

新品の商品を手にする消費者としては、ピカピカの商品が好まれるが、ことガンプラとなると、傷やサビまで再現された一言で言えばボロボロに仕上げた塗装(その再現が難しいw)が重宝される事に似ている…のか?
違うかw

鉄骨・鉄筋コンクリートで頑丈な建物が浸透した現代でさえ、未だに木造家屋がなくならない事に似ている…のかも。

機械が得意とする正確無比な黒や白よりも、そこを目指した匠が突き詰める限りなく黒に近い黒…限りなく白に近い白…を見分けられる能力を持っている人間の能力が、なんと素晴らしいことか。

そして、その能力は玄人のみならず、意識していない一般の方も無意識にその能力を発揮して、無意識に絶妙なアナログ感に惹かれ、無意識にそれらの作品や商品を手にしているのかもしれない。

…かもしれない。

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