DTMでエレキベース音源を使いたい

DTM

DTMを始めるとまずはDAW付属の音源を使って音作りを始めるものでしょう。しかし、バンド形態の曲を作ろうとするとベースはやはりエレキベースの音が欲しくなってくるもの。DAW付属の音源にもほんのりエレキベースが入っていたりするけれど選択肢は限られる。そこで、新たに音源を追加…とお考えであれば、ぜひ知っておいて欲しいのがこちら!

エレキベースの音がほしい!

DTMを始める理由なんて人それぞれ、十人十色以上に様々な理由があるってもの。ただ、そんな理由の中で、自分はボーカルやギターをやっていて、バンドを組めるメンバーが揃わない…なんて理由から始めた方であれば、エレキベースの音が欲しくなるのは自然な流れ。(当然ドラムも欲しくなりますがそこはまたの機会に)

DAWについてきた音源の中には、ほのかにエレキベースを匂わせるものが入っていたりもするけど、その音色は限られている。気分を変えたくてアナログシンセのベースを鳴らしてみたりしてもしっくりこなかったり…と、続けていくうちにやっぱりエレキベースの音がほしい!ってなりますよね?

エレキベースの音って、結構重要。

そこで、今回はエレキベース音源について掘り下げてみようと思います。

DTMにおけるベース音源のタイプ

サンプリング

シンセサイザーのモデリングモノを除いて、多くのサードパーティーから販売されている音源の多くは予め録音された音色を再生するタイプの物が多い。

ただ、「ボーン、ボーン」と鳴らした音だけを集めているのではなく、様々なシチュエーションに対応するためスライドしたり、ハンマリング・オン/プリング・オフのニュアンスも拾っておかなければならない。

なので、ファイルサイズがギガ単位…と言うものも少なくない。

ファイルサイズが大きければ大きいほど、なんだかありがたかったり…得した気分になれたり…音色に期待が持てたり…などなどイメージは良かったりする。…よね?

エレキベースの音を予め収録しておいて、DAW上で呼び出して鳴らすんだから収録されたそのものの音が鳴る。いい音が収録されていればいい音が鳴る…という至極もっともな仕組み。後はあなたが気に入るかどうか?です。

PCM音源と呼ばれているのがこのタイプ。

モデリング

サンプリングとは別の方法として、モデリングという方法がある。音が鳴る構造や仕組みを調べに調べて数値化して、その都度音を出力するやり方。

アナログシンセのプラグイン版なんてのはこのタイプも多いと思う。
アナログシンセの基盤がどういう構造でどういった仕組みを持って音を発生させているか?というのを、入念に数値化してデジタルに置き換えたもの。

最近のデジタル技術ってスゴイ!

何がスゴイ!って、最近のモデリングシンセ技術は恐ろしいことにエレキベースの音色を再現できちゃったりする。
これはフィジカル(物理的)モデリング…なんて呼ばれているらしい。

音色のサンプルを溜め込んで溜め込んで読み込んで再生するわけではないので、ファイルサイズは音色を計算するプログラムのサイズで済む。つまりストレージを圧迫しないので助かる人は助かる(わたくしmog(もぐ)とかねw)

また、サンプリングタイプの音源では、楽器の奏法による影響をそれぞれ収録して読み込むことになるけど、モデリングしたタイプであれば、音色の再現に条件を加えたり省いたりすればいいだけなので、ファイルサイズを圧迫することなく、様々な効果を加えることが出来る。

サンプリング対モデリング

これらサンプリングモノとモデリングモノを比較するとすれば…

サンプリングした音を読み込むのと、モデリングした音色を計算するのとどちらが早いの?
とか、どちらがいい音なの?といったところだと思う。

でもまぁ、最近は動画で紹介されていたりするので細かいことは抜きにしてそちらをご覧ください(笑)

サンプリング音源

Trilian

まずサンプリングタイプのベース音源でずば抜けて評判良いのが「Trilian」


サウンドライブラリは34GBもあるらしいw

Sleepfreaksさんも解りやすい解説を動画にしてくれていました。

このTrilianはエレキベースの音色だけでなく、アコースティックベース(つまりウッドベース)や、シンセベースの音色も網羅している上、機能も充実していますので使いこなすまでに少々時間がかかりそうw

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Organic Fingered Bass

Native Instruments社 Kontakt専用音源になりますが、Junk SpiderさんのOrganic Fingered Bassも話題になっています。


こちらは比較的リーズナブルな価格帯というのもありがたい。
ただし、Native Instruments社のKontaktを持っていないと使えませんのでご注意を。

お求めは直販サイトからになります。
Fujiya Instruments Organic Fingered Bass [Kontakt用エレクトリック・ベース指弾き音源]

Kontakt carbeeシリーズ

で、そのNative Instruments社 Kontaktのバンドルに含まれるScarbeeシリーズ「Pre Bass」「MM Bass4」「RickenBacker」の評判も上々の様子。
ただ、これらが含まれるバンドルはお値段が少々張るようでエレキベースを手に入れるためにあらゆる音源をひっくるめて手に入れる事になってしまうw
その内容がいずれ使うであろう音色であれば、この機会にまとめて入手!というのもひとつの手ではありますよ。

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モデリング音源

エレキベースのモデリング音源は、ちょっと探してみましたが現在IK Multimedia社MODO BASSの独壇場のようです。IK Multimedia社のサイトによりますと業界初らしく、どうりで他に見かけないわけです。

MODO Bass

IK Multimedia社がパドヴァ大学と、8年がかりでの共同開発を経て登場したヴァーチャルインストゥルメント「MODO BASS」について軽く触れておきますね。

MODO BASSのサウンド・エンジンは、リアルタイム・モーダル・シンセシスという新しいテクノロジーに基づいているとのことで、予め条件を用意しておけば、あとはユーザーが条件を選択して再生すれば、その時そのタイミングでモデリングシンセが演奏をしてくれる。

で、その選択肢というのがスゴイわけで
・ベースモデルは14種類
・奏法もフィンガリング、ピッキング、スラッピングを選択可能
・演奏する手の位置も移動可能
・指で弾く強さやピックの厚さなども設定可能
・ピックアップも各モデルから相互交換が可能
・そしてそのピックアップは設置場所をブリッジギリギリからネックギリギリまでユーザーが設置可能
・弦はフラットワウンド・ラウンドワウンドを選択でき、新品なのか弾きこなしたお古なのかまで選べる
・アンプおよびキャビネットは、真空管アンプと1×15キャビネットの組み合わせ、ソリッド・ステート・アンプと4×10キャビネットの組み合わせから選択
・エフェクターは、オクターバー、ディストーション、コーラス、コンプレッサー、エンヴェロープ・フィルター、グラフィックEQといった、7種類のストンプボックス・エフェクトが使用可能
と、エレキベースに限定されてはいますが、かなりのわがままを受け入れてくれそうです。

MODO BASS について、改めてうちでも取り上げましたのでこちらもどうぞ。
MODO BASS (フィジカルモデリング音源) / IK Multimedia | ゆめはて.com

言葉では巧く伝わらないところもありますので、またスリープフリークスさんの動画を置いておきます。

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どっちにする?

エレキベースを対象に見てきましたが各メーカー渾身の音源が出揃っている感じです。

サンプリング音源は実際に現物を鳴らした音を元にしていますので、そのサンプリングされた元ネタの数だけライブラリは膨らみます。しかし、そのサンプル元のモデルが自分の求めているサウンドにハマることが判っているのであれば、躊躇なく手に入れるべき。

逆にモデリング音源は、どれほどベースモデルや奏法、ピックアップの種類などの条件が増えても、それらの計算に必要なデータが揃っていれば発声してくれますので、サンプリング音源ほどのライブラリは必要なし。

ストレージを取られない上に、様々な条件を実験することが出来るので、エレキベースの音が欲しいのは欲しいけれど、具体的な条件が定まっていないのだとしたら、ある程度幅を持って試すことが出来るフィジカルモデリングのMODO BASSに分があると思われます。

自分の欲しいエレキベースの音にどの程度的が絞れているか?を軸に考えると、自ずと選択肢は絞られてくるかもしれません。

サンプリング音源にもモデリング音源にも両方に含まれているモデルを比較したら、どちらがいい音なの?という疑問もあるでしょうが、もう、それはご自身で判断していただくしかありません。

なにせ「いい音」という言葉は主観的な判断でしかないわけですから、他人の意見に振り回されていてはこの先、曲作りをする時にさえ、このコード進行とあのコード進行はどちらがいいの?なんて他人の意見に振り回されることになりますよ…と。

少なくともわたくしは今のところ満足して活用しております。
リフネタ置き場などにあるわたくしの音源で鳴っているベースはMODO BASSの音ですので、そちらもご参考にどうぞ。

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