ボーカル・声が馴染まないミックス・マスタリングの悩み

DTM

ミックス・マスタリングなんて言葉にするとカッコイイですが、つまりは複数あるトラックを2つにまとめる際に、納得のいく仕上がりが得られない…というテイタラク。次元の低い悩みについて。

オケに馴染まない声

具体的に何が気に入らないか?といいますと、「声」。

「声」が浮いているような感じとでもいいましょうか、馴染んでいないとでもいいましょうか。なんて言えば伝わるのか?判りませんw伝わっていますか?

自作の音源が、他人の音源のようにまとまらないわけです。

そりゃ、プロとわたくしでは使っている道具が違います。それは判っています。

当然ですが、知識と経験、技術の差もあるわけです。

知識、経験、技術…これらは手間隙かけて学ぶより他ありません。しかし、最近は恐ろしいことにプロが使っているような道具が手に入るんですよねwお手頃価格で。

といいましても、スタジオにあるようなハードの類いは含まれません。ミキシングコンソールやアウトボードなんてそこいらの家電品店では売ってませんし。

ここでの話はあくまでもソフトウエア。

実際、サンレコ辺りの雑誌を見ていますと、プロの方でもパソコンはMacBookProやiMacだったりするわけです。MacBookProならちょっと頑張れば買えなくもない。幸いわたくしmog(もぐ)の場合、家電量販店で型落ちのMacBookProに偶然出逢いまして、ワリとお買い得価格で手に入れました。(まぁ、型落ちのお手軽価格に魅せられた反面、落とし穴もあったんですけどねw)

しかし、パソコンが手に入れば数々のソフトウエアを利用することが出来ます。ここからが大変でした。気がつけばブラックフライデーだとかサイバーマンデー、クリスマスや年末のセールが押し寄せてきましたからw

おかしいでしょ?4桁(数千円)5桁(数万円)でプロが使っていたような道具が手に入るとか。

1台平気で5〜6桁するようなアンプがシミュレーションされてパソコンにいくつも入るとか、ドラムセットを見事にサンプリングしてあるだけではなく、ある程度ジャンルに合うよう予め音作りをしてくれているものがあるとかなんとか、もうキリがないですw

そんなこんなで、急激に宅録環境が整ってしまったわけです。

宅録環境が整ってしまえば、後は録るだけ。

録って、加工して、聴いて楽しむ…ハズでしたw

悩みは昔から

随分と昔のお話ですが、MTRを使って音源制作の真似事なんぞをしていたことがあったのですが、その時から「声」の扱いに不満を持っていたわけです。

なんだか「声」が伴奏に馴染まない…と。

マスタリングまで終わっているカラオケに後から声を乗せてるっぽいといいますか…

プラモデルのパーツがひとつだけハマり切っていないといいますか…

その当時はね、MTRに含まれていたエフェクターしか使えませんから、限界はあったと思います。その当時、仲良くしてくれていた床屋さんのギタリストが、パソコンで仕上げてきた音源を聴かせてくれて「ズルい!」と思ったもんです。

で、最近手に入れた数々のプラグインを駆使して、声を含めた音源をまとめたりしてきたわけです。もう、使っている道具は10年前のプロと同じ環境と言っていいほど。あとは、つまみのひねり具合だけです。(マイクや、そもそも歌の技量もありますけどねw)

試行錯誤を繰り返して、なんとか自分が楽しむくらいのモノは出来たかな?なんて思っていました。

黒船がやってきた

そう思っていた矢先のこと…そう、iZotope社のElementsバンドルがセール価格に。

iZotope社なんて、もう名前しか知りませんでしたよ。名前知っていただけでもエラいネ…って言って!(笑)

いや、iZotope社の名前と共に、RXなんとかってガンダムみたいな名前のんがノイズ処理にいい…って事も知っていました。なので、そのRXなんとか(RX 6 Elementsなんですけどねw)っていうプラグインだけでも手に入れようか…なんて思い、販売ページへアクセス。

(画像はAmazonへAD Link)
Amazonで探す→ iZotope Elements Suite バンドル ( Neutron Elements + Ozone8 Elements + RX6 Elements)
楽天で探す→ iZotope Elements Suite/

でもね、RX 6 Elementsだけで3,000円前後。バンドルで7〜8,000円程度。これくらい買えよ…ってことでバンドルで入手しました。

ざっくりいいますと、トラック用プラグイン、マスタリング用プラグイン、ノイズ処理用プラグインの詰め合わせ。
また色々出来るものを手に入れてしまったな…と。

でも、せっかくですからさっさと使わなくちゃ!です。

で、インストールも完了して、さっそく使うとして何からしよう?ってなりました。取り急ぎ、自分のリフネタ置き場用の音源でも作ってみようかと。なので、当初の目的であったノイズ処理は後回しにしまして(笑)Ozon Elements とNeutron Elements を先に使いましたw

それで出来たのがリフネタ置き場の第四弾として貼り出している音源。

でもね、これ、使い方を間違ってましたw

使い方を調べよう…と検索してましたら、DTMステーションで取り上げられていまして、このページの中でまず、Neutron Elementsが解説されていたのです。
プロ御用達のiZotopeプラグイン、Neutron、Ozone、RXの3点セットのエントリー版が誕生!今なら激安の14,800円 : 藤本健の“DTMステーション”

その解説の中で、“Track Assistanat”というボタン一つでトラックの音調整を行ってくれる画期的なソフトとして大きな話題となりました。ってあるやないですか。気になるでしょ?すぐにやってみたいでしょ?だからやりました。マスタートラックに挿して…(←ココが間違いw)

“Track Assistant”をポチっとして…

…という画面になりまして、何やら「…This will take between 4 and 10 seconds.」と書いてあるわけです。何?4〜10秒の間、待ってなさい!って事?なんて思いながら、今か今かと待っていたわけです。ところが30秒を過ぎても、1分を過ぎても一向に終わりません。よくよく考えたら4から10秒サンプルを聴かせてね!って言っていたのか…と気づきましたw

再生ボタンをクリック…すると、ものの10秒程で解析が終わり、プラグインのセッティングが変更されています。

これで、Neutron Elements オススメのセッティングになっているわけ。スゴいw

そして、第四弾のリフネタはさっさと投稿して、Neutronがスゴイことはわかった!ではOzon Elements はどう使うの?と、先程のDTMステーションのページを読み進めてみると…、ココで気づきましたよwNeutron Elementsはトラック用プラグインということに。

各楽器の必要なトラックそれぞれにNeutron Elementsを挿して、整えてあげて、BUSトラック、もしくはマスタートラックにOzon Elements を挿して使うってことだったのねw

リフネタ置き場第四弾の音源はもう出来上がっちゃいましたし、やり直すのもつまらないので以前録音して放置していた自分の声を加工してみることに。

今度は各トラックにNeutron Elementsを挿して、マスタートラックにOzon Elementsを挿しました。

そして、それぞれのiZotopeプラグインで(Ozon ElementsにもMaster Assistantというオススメセッテイングの提案機能が付いている)オススメセッティングにしてもらって、再生してみると…

はい、昔からの声が馴染まない問題が解決してしまいましたw

一体、どのエフェクターをどのセッティングにしたことで、わたくしの悩みが解決したのか?まだ究明できていませんが、取り急ぎこれらElementsバンドルのプラグインで解決できちゃったのです。

コンプ?マキシマイザー?それともEQのかけ方?

一体どれがわたくしの求めている効果をもたらしてくれたのか、解っていませんが答えはもうそこにあります。じっくり観察してみたいと思います。

もちろん、このTrack AssistantやMaster Assistantが完璧というわけではないでしょう。実際のところ声の加工についてはねじ伏せられましたが、ギターの加工についてはちょっと不服。この時使ったプロジェクトはアコギと歌だけの弾き語り形式でしたが、そのアコギがやけにモコモコになっちゃったわけです。個人的にはキニイラナイw

なので、判る方ならばわたくしがねじ伏せられた声の加工についても不平・不満が溢れることは考えられます。あくまでもアイデアのひとつ、取っ掛かりの下ごしらえをやってくれるアシスタントみたいに捉えていると、有効に活用できるのではないでしょうか。いや、まぁ、本格的に判る方はElementsバンドルではなく、もう1つ2つ上のグレードを手にされてますわねw

まとめ

もうね、ミキシングorマスタリング・エンジニアを目指しているわけでなければ、こういったインチキ(表現が悪いw)ツールを使ったほうがシアワセになれますよ。餅は餅屋です。

まったくゼロからそれらエンジニアを目指すにしても、こういったオススメセッティングを目の前でじっくり確かめられるのは勉強になるかも…です。

わたくしの場合はね、自分はプレイヤーで…と思いつつも制作の中で誰がどこで何をやっているのか?全て把握しておきたい性格なので、これまで個別にエフェクターを増やしてきましたが、ホント、先にこれを手にしたほうがシアワセだったかもしれません(笑)

以前ここでも取り上げたFinal Touch(iPadで使えるマスタリングアプリ)も、オススメセッティングの提案はしてくれませんが、必要なエフェクターをひとまとめにしてくれてあり、プリセットを選ぶことで手っ取り早く最低限求める方向のセッティングをこなしてくれる。

Lurssen Mastering Console|IK Multimediaも、マスタリングに特化して、プリセットを選ぶだけで内蔵されたエフェクターのセッティングが簡単にできてしまう。

T-rackS 5に最近追加されたらしいモジュールMaster Matchでは、NeutronやOzoneのように解析とセッティングの自動化が可能になっているみたい。

他にもそんなAI搭載的なプラグインはあるのかな?

そういえばLANDERというサイトさんではWebを介してマスタリング処理をやってくれるというサービスを提供されている。

自分の苦手は他の得意な人や便利な道具を利用して、さっさと作品を増やす方向に持っていったほうがええのかもしれませんね。

それでも自分で出来るようになりたいんやぁ!という方はiZzotope社のサイトで素敵な文書が配布されています。
Ozone マスタリングガイドブック
RX オーディオリペアガイドブック

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