ピックアップの付いているアコースティックギター…いわゆるエレアコであれば、そのボディサイズはさほど気にしなくてもエエんじゃなかろか?と最近思うようになってきたので、それならばミニギターが持ち運びにも便利だし弾く時も弾きやすいしエエんじゃないか。
そんなわけで今回はエレアコミニギターについてつらつらと…
今回取り上げるミニエレアコギターの定義
一言にミニギターといいましても、各社多様なモデルが発売されていまして、それらはまちまちのサイズだったり特徴を持っていたりします。
ややこしくなってもいけないので、ここのサイトでミニギターと表現した場合は弦長(ナットからブリッジまで)23inch(約584mm)程度のサイズのものを指すとします。物によっては580mmといった長さになっていたりもしますがそれらも含みます。メーカーによって22 3/4インチ(約578mm)だったりしたりもしますが、まぁこれもありで。
そもそも弦の長さ…っていっても、同じギターの中で1弦と6弦ではブリッジに傾きがあるので同じにはならないですから、あまり細かいことは抜きにだいたい23inch。
面白いことにアコギメーカー各社、このだいたい23inchサイズのミニエレアコギターを出しておられたりしていますしね。
エレキギターではこのサイズ感のモデルに本気を感じさせるメーカーを知らないのですが、まぁ、エレキギターはそもそもボディがコンパクトですからね、わざわざここまで小さくしなくてもいいのかな?
ミニギターの音色について
アコースティックギターのボディサイズや弦の長さというのは、そのまま音色に直結してると考えていいと思う。
ミニギターを実際に弾いて、レギュラーサイズのギターと比べてみれば、やはりどうしても線が細く感じられるものだ。
しかし、それもPAを利用することで解決出来るかもしれない。
お店のPA機材に接続する前にプリアンプを用意しておいて、そこで音色を予め作り込んでおいてやるのだ。そうすることで、ミニギターという小さいボディサイズや短い弦の弱点を多少補ってやることが出来る。
また、用意するプリアンプにも、最近では便利なものがある。
それがFISHMAN社製 Aura Spectrum DI というやつ。
このAura Spectrum DI というのはFISHMAN社が開発したアルゴリズムを使用して、スタジオでマイク録りしたようなアコースティック・サウンドとアコギから出力された信号をミックてしてくれるというスグレモノ。
このAura Spectrum DIについてはまた改めて取り上げる。
とにかく、ミニギターというサイズから音色に対する影響はない…とはいえないが、エレアコをチョイスするならば、接続する機材を工夫することでなんとかなるんじゃないか?と考えています。
ミニギターのボリュームについて
PA(Public Address…電気的な音響拡声装置の総称)の発達以前、楽器の音をそのまま聴衆に聴かせるとなると、ギターの音量というのはボディのサイズに影響を受けていたんだと思う。
大きいボディほどデカい音がする。
音量が大きくなるだけではなく音色にも影響していることでしょうが、ここではちょっと横に置いとておく。
現在では、ちょっとしたライブバーであってもPA機材の利用が可能だったりするので、アコギの演奏であってもマイクを立てることでより大きい音で演奏を聴いてもらう事が可能になっている。便利!
で、PAの利用が前提となってくるならば、アコギにピックアップを搭載することも選択肢の一つとなる。
マイクを利用したりピックアップを搭載することが前提となるならば、より大きなボディをもつギターを抱える必要はないんじゃない?と安易に考えてしまう。
もちろん、大きいボディによるふくよかな音色が必要な場合、こればっかりは音色のために必要なサイズのボディを持つギターを選ぶ必要がある。
がしかし、弾き語りの伴奏だったりソロギターのように旋律(メロディー)を奏でるためのギターであれば、ふくよかな音色が逆に不便だったりすることもある。
ということは、用途が許せばボディサイズの小さいギターの出番もあるじゃないか!ってこと。
また、外国の人達に比べ体系的に不利である私達の身体には、レギュラーサイズとされているギターは少々デカすぎたりする…と感じることはなかろうか?
わたしは感じる。
わたしの場合、エレキギターから入ったことも大きく影響しているのかもしれませんが、それにしてもアコギのボディはデカすぎる。
また、多少弦長が短いことも実際に触ってみて弾きやすく感じた(弦のテンションがゆるい)ことが大きなキッカケとなっているのだ。
ちょっと弦長が短くとも…ボディが小さくとも、PAを利用する前提であればそれはボリュームの問題は解決される。
代表的なモデル
弦長23inch程度のサイズ感のモデルをご紹介。
MARTIN / LX1E Little Martin
最近、わたしが手に入れたミニエレアコがこのリトルマーチン。サイド・バックにベニヤだかプラスチックだかHPL(ハイプレッシャーラミネート)・ストラタボンド(ラストバーチラミネート)・リッチライトと呼ばれる天然木材以外の素材を採用していることでちょっと話題にもなっていましたが、まぁ、Ovation社も結構前から木材以外の材を採用していましたし、わたしはあまり気にしませんでした。
HPLに関する参考サイト
→ ウクレレの HPL(ハイプレッシャーラミネート)って何?_1 : tiger22 のウクレレ備忘録。
→ ウクレレの HPL(ハイプレッシャーラミネート)って何? _2 : tiger22 のウクレレ備忘録。
ただしボディトップだけは木材(シトカ・スプルース)の方を選びました。トップ材までHPLのモデル(LXME)と聴き比べた時に、木材の方が聴き心地がよかった。
ただ、全てが木材でなくても、逆にミニギターにはこのHPLがあっているのかな?なんて気もします。(木材で出来ているAPX-T2との比較ですが)
そんなことよりもなによりも肩からかけたときのフィット感!これを求めていたんですよ。
エレキギターから馴染んだせいもあって、やはりレギュラーサイズのアコギって構えるとどうしても大げさに感じられる。デカすぎるねん。
ネックも程よく細くて握りやすいし、ボディも分厚すぎず右腕が圧迫されることもない。ほんと、このサイズが定番になればいいのに。
YAMAHA / APX-T2 NT
わたしがこのサイズのギターに目覚めさせられたきっかけのモデル。
友人の練習用に…とプレゼントしたはずが、なぜだか私のほうが喰い付いてしまった…という話です(笑)
→ YAMAHA ( ヤマハ ) / APX-T2 NT トラベラーエレクトリックアコースティックギター | ゆめはて.com
その他弦長23inchミニギター
取り急ぎ、現段階できちんと手元に構えて弾き心地や音色を確認したことがあるのは上記2本なので、それ以外のギターに関しましてはショップへのリンクはナシ(メーカーサイトへはリンク)にざっくりご紹介いたします。
テイラーからはベイビーテイラー。
→ Baby Taylor | Taylor Guitars Japan
S.ヤイリからもコンパクトギターというカテゴリーで弦長580mmサイズのギターが。
→ YM-02E/NTL | syairi
ピックアップの有無はご確認下さい。