steinberg社から新発売のUR−RTシリーズオーディオインターフェイスは、Lightning to USB カメラアダプタなどの変換ケーブルを利用することでiOS端末でも使用可能。
内部的な調整やエフェクターの設定を行う「dspMixFx」もアプリ版が用意されているので、パソコンで使用する際と変わらぬ使い勝手で活用できます。
正直なところ、UR−RTシリーズは全然モバイル感が無い(笑)。天板の広さはiPad miniより広いし、重さもUR−RT2で1.7 kg、UR−RT4で2.4kgもあるんだから、完全に据え置き使用が前提。(それでもスタジオには持って行きますけどねw)
とはいえ、iPhone&iPadで使用できるDAW系アプリでカラオケの作成は外出中にもやって、ギターや歌の収録は帰ってきてから…と割り切ってしまえば、行程は限定されるものの、どこにいても創作を進められるのはiOS端末ならでは。
それに、UR−RTシリーズはDSPを内蔵しているので、ギター録音の際、「dspMixFx」アプリの方である程度の音色を作っておいて、DAWの方ではプレーンで録音しておく。そして、後から音色を詰めていけばCPUへの負担が軽減されるので、これまでレイテンシーに泣かされて泣く泣くダマシダマシ弾いていた…って方には便利かと。
dspMixFx
それでは「dspMixFx」ソフトのiOSアプリ版について。
→ 「dspMixFx」をApp Storeで
リンク先をご覧いただければ画像がございますので、パソコン版の「dspMixFx」とほぼ同じ。うちの機種はUR−RT2なので4in2outのレイアウトになっております。
URシリーズを接続せずに「dspMixFx」アプリを起動しますとこんな表示になります。
この画面で、お手持ちのURシリーズの機種をタップしてやるとミキサー画面へと進めます。(URを接続せずに起動しても出来ることないですけどねw)
このdspMixFxアプリの中で入力したソースにどのエフェクトを掛けるのか、ここでひとつ選択できます。
コンプ&EQがまとめられたチャンネルストリップとアンプシミュレータ4種が選択肢。
あてがったエフェクトをそのまま録音するのか、エフェクトはかかって聴こえるけど録音はプレーンにするのかもここで選択できます。
アンプシミュレータはパソコン版dspMixFx同様「クリーン」「クランチ」「リード」「ドライブ」の4種。
リバーブも搭載されており、この部分で3種類から選べます。
リバーブに関しましては、パソコン版dspMixFx同様掛け録りすることは出来ません。モニターに返す音に効果があるだけで、DAWに出力される音にはかかりません。
リバーブ3種、それぞれのUIもパソコン版とほぼ同じ感じです。
その他、入力ソースの大小を確認できるレベルインジケータが表示できたり…
サンプリングレートやループバックのオン/オフ、ハイパスフィルターのかかりはじめやツマミの動かし方、フェーダーの挙動などを設定できる画面もあります。
iOS端末というデバイスのスペックに限界のある状況では、URシリーズのDSPが大いに役立つのではないでしょうか。
その他アプリとの連携
うちのiPad miniに入っているDAW系のアプリ(Auria Pro、Cubasis、KORG Gadget)はもちろん問題なく連携出来、アンプシミュレータ(JumUpPro、BIAS AMP 2、AmpliTube、AmpliTube/Mesa、MobilePOD)とも、特別つっかえることなく接続できました。
つっかえることがなかったのはもちろんで、なんだかアンプシミュレータそれぞれの音色の違いが、以前の時よりもはっきり聴き分けられているような気がしたんです。(気のせいかもしれませんよw)
UR−RTがsteinberg製ということもあり、iPadアプリ「Cubasis」との連携は最大限チェックされているでしょうし、DSP搭載ということでCPUにも負担をかけませんから、このUR−RTはiOS端末で使用するメリットは大きいのかもしれません。
ちょっと放置気味になっていたiPad miniでのDTMにもちょっと目を向けてみようかと思います。
FabFilter のPro-Q2というイコライザーもアプリ化されたことで、AuriaStoreの縛りから解き放たれ、Cubasisでも使えるようになったっぽいですしね。(Cubasisはもともと一部のWavesプラグイン(ホントに一部ねw)がストア内で購入可能)
→ FabFilter Pro-Q 2 on the App Store
DTMに対抗してMOB(Music on Bed(ベッドの上の音楽)の略…絶対浸透せえへんやつやんw)がまた盛り上がってくるかもしれませんね。