【UR−RT】購入前に対抗馬チェック!〜スペック編〜

DTM

steinberg社製オーディオインターフェイス「UR−RT」シリーズの購入を検討している方が、天秤にかけるべきライバル機種をピックアップ!

今回はUR−RT2のスペックに極力近い機種を見繕ってみました。


<<お断り>>
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また、ここにご紹介している製品全てを熟知しているわけではありませんので、詳細については各メーカーさんへお問い合わせ願います。


スペックの近い機種を見繕う…にあたって、困ったことがある。それは…オーディオインターフェイスのスペックって、多種多様なこと。チャンネル数は同じでも、アナログ入力とデジタル入力があり使い勝手は全然違ってみたり、また、単純にチャンネル数が同じでも搭載されている内部パーツのランクが違う事で、出音の違いが気になったり…

前回はざっくりお値段でソートした結果に表示された機種を中心に見繕っていましたので、あまり悩むことなく並べることが出来たのですが、今回はスペックを比較…ということで、随分悩んでしまいましたw

そもそも、全く同じ入出力で、UR−RTシリーズのようにトランスが取り沙汰されているような機種は他にない。

それだと比較対象が少なすぎて、参考にならない…。

というわけでして、今回はUR−RT2と同じ、「マイクプリを2基搭載」という条件に絞って並べてみようと思います。

それではどうぞ!

AXE I/O

IK MULTIMEDIA ( アイケーマルチメディア )
AXE I/O
IK MULTIMEDIA ( アイケーマルチメディア ) / AXE I/O
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IK MULTIMEDIA ( アイケーマルチメディア ) / AXE I/O
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IK Multimedia AXE I/O【国内正規品】

2019年頭に発表となり販売が開始されたAXE I/Oは、ギタリストに特価したオーディオインターフェース。これまでざっくりとHi−Z入力として受け入れられていたエレキギターのハイインピーダンス出力の信号を、シームレスに調整して受け付けてくれる、特許出願中のZ-Toneにより、つないだエレキギター本来の音色を再現してくれるのでは?と私も密かに期待している注目のデバイスです。

その他、PUREとJFETの2つのモードスイッチ、パッシブピックアップ用のPASSIVEモードと、アクティブピックアップ用のACTIVEモードと、エレキギターに寄り添った設定が可能となっており、IK Multimedia の開発陣には相当なエレキギターオタクが在籍していると邪推しています(笑)

加えて”AmpliTube 4 Deluxe”(€299.99)がついてくるのもお買い得感をプラス!
beatcloudでは¥35,630(税込)で販売されているので、Amplitubeが気になる人にはまたとないチャンス!

オーディオインターフェース本体にチューナーが付いている…というのも見逃せないポイント。

UR242

STEINBERG
UR242

カタログ上の規模としては、UR−RT2からトランスフォーマーを外し、ケースを小さくしたものとも言えるほど、ほぼ同規模のオーディオインターフェイスがこのUR242。
DSPも搭載で、UR−RT2と同様のソフトウエアが使用できる。
厳密には内部回路のブラッシュアップが施されているらしいUR−RTシリーズの元になった機種とも言えるかも。

ビット深度/サンプリングレートは24bit/192kHz対応。
価格は税込み2万ちょい。

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U-44

ZOOM ( ズーム ) /
U-44

プリアンプ2基…という条件で探してみましたら、いきなり全体的な規模のバランスが噛み合わない機種のご紹介となってしまいましたw
UR−RT2に比べますと、完全にポータブルタイプ。とはいえ、これで4in/4outの入出力を持ち、マイクプリも2基搭載。iOS機器にも接続可能となっているようですので、出先での録音を控えているのであれば選択肢のひとつとしてもありかも。

ビット深度/サンプリングレートは24ビット/96kHz止まりなので注意。
お値段はAmazon、サウンドハウス共に1万円台半ば過ぎ…といったところ。

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Studio 2|6

PRESONUS
Studio 2|6

PreSonusのXMAX-Lソリッドステート・プリアンプとハイエンドA/D/Aコンバーターをこの価格帯で試すことが出来る。
Studio One Artistがバンドルされているってことで、自分がStudio Oneを使っているのでエコヒイキで挿し込んでしまいました(笑)このオーディオインターフェイスは使ったことはありません。(これに限らず今回のご紹介で使ったことのあるものはありませぬw)

ビット深度/サンプリングレートは24bit/192kHz対応。
価格は2万ちょい。

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ID14

AUDIENT
ID14

アナログ入力には、Audient コンソール直系のマイク・プリンプが2基搭載。BurrBrownAD/DA コンバーター、Neutrik 製の XLR/TRS コンボ・ ジャック等々、こだわりのパーツが採用され、更にはヘッドフォン出力には独立DACを設けディスクリート高電流型ヘッドフォンアンプを搭載。
ルーティング、ミックス、スイッチのアサイン等は、付属のソフトウェアミキサーから操作可能。

ビット深度/サンプリングレートは24ビット/96kHz止まりなので注意。
価格はAmazonで4万ちょい、サウンドハウスで4万弱。

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Clarett 2Pre USB

FOCUSRITE
Clarett 2Pre USB

クリアで原音に忠実なマイクプリを2基搭載。これら2つのマイクプリアンプはFocusriteの名を知らしめたISAマイクプリアンプをモデリングする “Air”機能を併せ持つ。モデリングではあるものの、UR−RTのようにクリアで原音に忠実なサウンドと、ISAマイクプリの持ち味を切り替えて使うことが出来る。

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UltraLite mk4

MOTU
UltraLite mk4

外観上からマイクプリ2基搭載…と判断しましたw(搭載数を探してみたのですが見つかりませんでした)
入出力がUR−RT2を完全に引き離す18in/22outですが、UR−RT2規模の上位機種…という捉え方で比較はしておいた方がよろしいかと思います。

DSPも搭載(mk3搭載DSPのほぼ2倍のパワー)しており、UltraLite-mk4 ミキサー(32bit float)では、ミキシングコンソールを扱うかのようにコントロール可能。エフェクターもリバーブや4バンドEQ、ゲート、コンプレッサ(LA-2Aモデリング)が付属。CPUに負担を掛けることなく使用可能。

ビット深度/サンプリングレートは24bit/192kHz。
価格は6万円ちょい。

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番外編

すでにお気に入りのオーディオインターフェイスを持ってはいるのだけれど、ルパートニーブデザインのトランスフォーマーが気になって…という場合には、別にオーディオインターフェイスそのものを買い換える必要はなく、これから紹介するデバイスを追加することで、ニーブテイストを作品に盛り込むことも出来るのでご検討下さい。

Golden Age Project

ここでは割愛していますが、COMP-54やEQ-73と、流し込むサウンドソースに音楽的なサウンド・キャラクターをもたらしたNEVEの銘機をモデリング開発で現代に蘇らせてきたGolden Age ProjectのマイクプリデバイスがPRE-73シリーズ。
お手持ちのオーディオインターフェイスのラインインにこのマイクプリをつないで録音することで、ガツンとNEVEサウンドを作品に取り込むことが出来るハズ。


PRE-73 Jr

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PRE-73 mk3

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PRE-73 DLX

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US-20×20

様々なヴァージョンのトランスが使われてきたらしいヴィンテージNEVE1073の初期に使われてきたとされるMarinair Radar製のトランスをCarnhill Transformers社と共同でレプリカを作成。そして搭載されているのがWARM AUDIOのWA73シリーズ。

トランスのみならず、軍事仕様スイッチ、ポテンショメータを製造する英国BloreEdwards製の複雑なデュアル同心スイッチポテンショメータの採用、信号経路にはタンタル・コンデンサとポリスチレン・コンデンサを仕様。

そして職人の手作業による結線にまで目を配り、ハンドワイヤード、ハンドアッセンブリで製作。

こだわりのあまり安くはありませんが、NEVEサウンドが手に入るかも。


WA-273
WARM AUDIO ( ウォームオーディオ ) / WA-273

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WA-73EQ
WARM AUDIO ( ウォームオーディオ ) / WA-73EQ

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WA-273EQ
WARM AUDIO ( ウォームオーディオ ) / WA-273EQ

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RUPERT NEVE DESIGNS

本家ルパートニーブデザイン社のマイクプリ。レシオは2:1に固定されているもののコンプレッサー搭載のアイクプリアンプを1ch搭載。別系統でDI回線も内蔵されているため、マイクとギターの2本を同時に入力することが可能。ギターはプリアンプは通らない。UR−RTのようにギターにもトランスの恩恵を…とはいかないのかも。
価格は6桁の大台に乗ってしまうので、その音色をきちんと確かめて本気で欲しい!って方だけどうぞ。
Portico 5017

Amazonで探す→RUPERT NEVE DESIGNS ( ルパート・ニーブ・デザイン ) / Portico 5017
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まとめ

ここまで2回に分けて、オーディオインターフェイスやマイクプリアンプをご紹介してきましたが、もっと手軽にNEVEサウンドを試してみたい!という方には、プラグインで試してみるのもよろしいかと。

WAVESの「NLS Non-Linear Summer」というプラグインは3つのミキシングコンソールで起こる挙動を再現してくれるもので、SSL 4000 G、EMI TG12345 Mk 4 desk,そしてヴィンテージ・ブリティッシュ・コンソールNeve 5116の癖を加えてくれます。このプラグインなら一度に3種類の宅を比較することが出来ますので、まずは自分の好みをここで確かめてみるのがいいかもしれません。

また、WavesのV-Seriesには、NEVEの銘機コンプレッサーやEQをモデリングしたプラグインがパッケージになっています。バンドルのGoldに全て入っていますので、セールのタイミングを見計らって手に入れてみてはいかがでしょう?

これらを確かめることで、NEVEのコンソール、コンプレッサー、イコライザーの特色を確かめることが出来ます。

その上で、マイクプリも欲しい!となれば、それなりに予算も充てがう気分になれる…というものです。

NEVEサウンドにこだわらずとも、レコーディングのどこかにアナログな行程が含まれていることで、その音に何かしらの変化を加えることが出来るようですので、段々と耳が肥えてきましたら、その辺りも意識されると面白いと思います。

ワシもまだまだ修行中の身ですw


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STEINBERG ( スタインバーグ ) / UR-RT
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